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2010年09月13日

外国投資家のベトナム経済評価は


先週、ベトナム経済状況に対する外国機関の懸念を掲載した。
一つはThe Economistの「Vietnam’s economy
: Plus one country 」という記事。
もう一つは、Fitch Ratingsがベトナムの大手銀行2行である
ACB商業銀行株式会社(ACB)とVietcombank(VCB)の
信用のランクを下げたという記事。


若い労働人材の構造、インフラ整備の不充実、
国営企業の独占権がベトナム経済の特徴である。

The Economistによると、
ベトナム経済は、賃金が安いという点において、
中国南部における賃金が高くなっていることにより、
有利な状況となっている。
そのため、外国企業がベトナムの低賃金を利用し、
リスクを多様化するために、
ベトナムに進出する動きが始まった。
現在、ベトナムの賃金は中国、タイ、フィリピン、
インドネシアとマレーシアより安く、
ベトナムは近隣国より低賃金であるという有利点を維持している。

ベトナムの停電はインフラ整備の弱みに関する
典型的な例である。また、ベトナム国営経済機関が多すぎて
倒産とならない。さらには、国営企業は
格安な資金源を利用することができるため、
幾つかの分野での競争を抑制している。

上記の評価はベトナムにとって新しいことではないが、
外国投資家がそれらの評価を見て、国営企業の運営能力
及び運営の効果を評価するのは良いことではない。

また、ACB銀行とVCB銀行の格付けが落とされたことは、
銀行業界には驚くべきほどの事ではなく、
その理由はFitchが7月末に、ベトナムの長期借金の信用格付けを
BB-からB+に下げたため、通常企業の格付けを
下げることが連続して行われているためだ。

Fitchがベトナムの二つの銀行の
信用性を落とした原因の中に、
ベトナムの専門家が以前から懸念したことがある。
それは、銀行の資金貸出活動が大きく成長すると、
銀行の資金貸出活動(信用)の質がどのようになるか、
また、それらの貸付資金がどこに投資されたか、
返済できない借金になるかどうかが、
国際経済危機の前後に高く関心を寄せられていたことである。

また、ベトナムの債務の分類基準が、
他の国とかなり異なり、
Fitchが懸念するのは当然である。

通常、資金貸出成長率が高いと、
銀行が国家銀行の規定に合う資金確保の
安全比率を維持せざるを得ない。
現在の背景において、銀行の資金調達が
簡単にできるかどうか、
外国投資家は詳しくまでは理解できないはずだが、
証券市場の暴落及び増資の圧力の増加状況を見て、
ACB、VCB等の銀行の資金確保安全の
維持能力に対して懸念を抱く。
当然、ベトナム銀行の信用格付けを落としたことは
銀行の内在の問題だけではなく、
ベトナム経済政策に対する評価の現れでもある。

①資金貸出成長率が高いか低いか
評価することがFitchの主観である。
FitchはACBとVCBの資金貸出成長率が
高いと評価するが、政府の目標は高くない。

ベトナム経済が資金を使いすぎ、
合理的に資金を使用しない(ICORが高い)ため、
ベトナムが経済成長目標を達成するために、
高い資金貸出成長率を維持せざるを得ない。

資金貸出成長率が高いと、
貸付の質の確保の問題に直面する。
銀行は資金安全比率を確保するために
増資しなくてはならない。
そのため、経済政策が同時に
高い資金貸出成長率を維持するとともに、
安全比率を確保しなくてはならない。

②外国投資家がベトナムの政策に対し
あまり信用していない。
Fitchはベトナムの政策の策定を「Stop-go」と
「統一しない(inconsistent)」と呼び、
The Economistは「異常変更(policy flip-flops)」と呼ぶ。
外国投資家が政府政策の透明性と忠実に対し、
常に疑問視している。

③ベトナム経済は貿易赤字を補足するため、
外国支援資金に依存している。
ギリシアの次に、信用評価機関が外国からの資金に
依存する国を高くは評価しない。
これらの機関の疑問は、外国からの投資資金がなくなり、
借金も出来ない場合、ベトナムの外貨準備資金が
いつまで対応できるか、ということだ。


サイゴンエコノミックスタイムズ 2010年9月13日

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