為替レート:ベトナム経済の弱み
現在の為替レートによりベトナム製品が
同種の中国製品と競争できない。
各種の生産用資材をベトナムで生産する道がない。
為替レートに関する二つの脚本
Vneconomy.net 2010年10月4日
同種の中国製品と競争できない。
各種の生産用資材をベトナムで生産する道がない。
2010年ベトナム経済を振り返ると、様々な問題がまだ残っているが、
貿易収支のバランスがこの長年取れていないことが
非常に重大な問題になっている。
また、ベトナムドンが中国貨幣(RMB)より
高く評価されることがベトナム経済の弱みである。
ベトナムドンに対する評価が高すぎるため、
ベトナム製品がベトナム市場で中国製品と競争できない。
多くの人によると、多くの生産資材を
中国から輸入しなくてはならない原因は、
ベトナムで裾野産業がまだなく、
中国では最も発展している分野であるためだ。
これは、鉄生産、電気製品等の中国の強い分野を見れば分かり易いが、
爪楊枝、スポンジ等の簡単な中国製品も
ベトナムで多く販売されている。
爪楊枝も中国から輸入することにより、
中国からの輸入超過がベトナム輸入超過全体の90%を占めている。
最も容易にに理解できるのはVND/RMBの為替レートである。
比VNDとRMBの為替レートが、実際の価値より低く評価され、
USDより高く評価されることについては様々な分析がある。
Vo Dai Luoc博士は「マクロ経済を安定させ、経済成長を維持
:ベトナム経済2010年と2011年の発展展望」のセミナーにおいて、
RMBがUSDより30%低く評価され、
VNDがUSDより15%高く評価されている、とした。
貿易収支のバランスがこの長年取れていないことが
非常に重大な問題になっている。
また、ベトナムドンが中国貨幣(RMB)より
高く評価されることがベトナム経済の弱みである。
ベトナムドンに対する評価が高すぎるため、
ベトナム製品がベトナム市場で中国製品と競争できない。
多くの人によると、多くの生産資材を
中国から輸入しなくてはならない原因は、
ベトナムで裾野産業がまだなく、
中国では最も発展している分野であるためだ。
これは、鉄生産、電気製品等の中国の強い分野を見れば分かり易いが、
爪楊枝、スポンジ等の簡単な中国製品も
ベトナムで多く販売されている。
爪楊枝も中国から輸入することにより、
中国からの輸入超過がベトナム輸入超過全体の90%を占めている。
最も容易にに理解できるのはVND/RMBの為替レートである。
比VNDとRMBの為替レートが、実際の価値より低く評価され、
USDより高く評価されることについては様々な分析がある。
Vo Dai Luoc博士は「マクロ経済を安定させ、経済成長を維持
:ベトナム経済2010年と2011年の発展展望」のセミナーにおいて、
RMBがUSDより30%低く評価され、
VNDがUSDより15%高く評価されている、とした。
為替レートに関する二つの脚本
表1: 二つの為替レートの脚本 | |||
為替レート | 現在 | 正しい評価の場合 | 正しい評価の為替レート/現在の為替レート |
USD/VND | 19.5 | 22.425 | 0.15 |
USD/RMB | 6.93 | 4.85 | -0.3 |
RMB/VND | 2.815 | 4.625 | 0.64 |
現在、USD/VNDの為替レートが1USD 19,500VND、
USD/RMBの為替レートが1USD 6,93RMB、
RMB/VNDの為替レートが1RMB 2,815VNDである。
中国で爪楊枝の生産単価(利益+運賃)が1箱1RMBと確定する場合は、
ベトナム市場で販売価格が2.815VNDで設定すれば充分である。
ベトナムでの生産経費が1箱4000VNDになると、
ベトナム製の爪楊枝は中国製品と競争できない。
為替レートが正しく評価されない場合は何が起こるか?
例えば、USD/VNDの為替レートが1USD22,425VND、
USD/RMBの為替レートが1USD4,85RMBになると、
RMB/VNDの為替レートが 1RMB4,625VNDになる。
中国での爪楊枝の生産経費が1箱1RMBであるため、
ベトナムでの販売価格が4,625VNDになるはずである。
その場合はベトナムの爪楊枝が中国の爪楊枝と競争でき、
中国に輸出することも可能である。
上記の分析を見ると、VNDが本当の価値より60%高く評価されることが、
ベトナム製品が中国製品より60%の課税措置を得ていることと同じなる。
生産技術の面でベトナムと中国の違いがない製品を大量に輸入されることが、
ベトナムにとっては深刻な問題になっている。
ベトナムでの生産経費が中国より低い製品も輸入されている。
現在のRMB/VNDの為替レートによると、
ベトナム製品が同種の中国製品と競争できない状況である。
そうすると、裾野産業の開発見通しがない。
重要な解決方法はRMB/VNDの為替レートを
早期に調整することである。
これはベトナム製品の競争力を高め、
経済を再構造するための方法である。
ただ、VNDを切り下げると、
ベトナムの負債が大きくなる観点もあったが、
国家利益を観点から見ると、これは正しくない。
VNDを切り下げることでベトナムの債務の返済能力は改善する。
300億USD(600兆VND相当)の外国負債により、
為替レートが1USD当たり3万VND上がると、
ベトナムの負債金額は900兆VNDアップ(50%増)になる。
この数字を見て懸念する人が多いが、
実際、ベトナムの負債はそのまま300億USDである。
ここでの問題が、ベトナムがどうやってこの資金を稼ぐか、ということである
VNDを切り下げることがベトナムの負債の返済能力を高める。
輸出が有利な状況になり、輸入が不利な状況になる。
造船活動で売上を作るVinashin等の企業も
為替レートの調整により利益を得る。
Vinashinの売上は主にUSDのため、VNDが切り下がると、
造船分野が有利な発展環境になる。
Vinashinの問題はVNDの切り下げによって厳重になる。
外国負債が不動産、証券等の非貿易の活動に導入される場合は、
債務の返済状況が厳しくなる。
VNDが安くなると、ベトナム輸出活動を促進することができる。
そのため、日本と中国が輸出活動を確保するため
できるだけ貨幣の価値を維持している。
つまり、為替レートの問題が解決できないと、
競争力を高めることと裾野産業を開発することは難しい。
為替レートを調整すると、貿易収支のバランスを取ることができる。
ベトナムは低い外国準備資金率を維持すると、
ある理由で外国投資が換金され、
VNDを切り下げなくてはいけない状況になると、
ベトナム経済が大きな障害を受けることになる。
また、為替レートを調整するとともに、
公的機関の消費を切り下げることが必要になる。
内外の問題を同時に整理しなくてはいけないだろう。
USD/RMBの為替レートが1USD 6,93RMB、
RMB/VNDの為替レートが1RMB 2,815VNDである。
中国で爪楊枝の生産単価(利益+運賃)が1箱1RMBと確定する場合は、
ベトナム市場で販売価格が2.815VNDで設定すれば充分である。
ベトナムでの生産経費が1箱4000VNDになると、
ベトナム製の爪楊枝は中国製品と競争できない。
為替レートが正しく評価されない場合は何が起こるか?
例えば、USD/VNDの為替レートが1USD22,425VND、
USD/RMBの為替レートが1USD4,85RMBになると、
RMB/VNDの為替レートが 1RMB4,625VNDになる。
中国での爪楊枝の生産経費が1箱1RMBであるため、
ベトナムでの販売価格が4,625VNDになるはずである。
その場合はベトナムの爪楊枝が中国の爪楊枝と競争でき、
中国に輸出することも可能である。
上記の分析を見ると、VNDが本当の価値より60%高く評価されることが、
ベトナム製品が中国製品より60%の課税措置を得ていることと同じなる。
生産技術の面でベトナムと中国の違いがない製品を大量に輸入されることが、
ベトナムにとっては深刻な問題になっている。
ベトナムでの生産経費が中国より低い製品も輸入されている。
現在のRMB/VNDの為替レートによると、
ベトナム製品が同種の中国製品と競争できない状況である。
そうすると、裾野産業の開発見通しがない。
重要な解決方法はRMB/VNDの為替レートを
早期に調整することである。
これはベトナム製品の競争力を高め、
経済を再構造するための方法である。
ただ、VNDを切り下げると、
ベトナムの負債が大きくなる観点もあったが、
国家利益を観点から見ると、これは正しくない。
VNDを切り下げることでベトナムの債務の返済能力は改善する。
300億USD(600兆VND相当)の外国負債により、
為替レートが1USD当たり3万VND上がると、
ベトナムの負債金額は900兆VNDアップ(50%増)になる。
この数字を見て懸念する人が多いが、
実際、ベトナムの負債はそのまま300億USDである。
ここでの問題が、ベトナムがどうやってこの資金を稼ぐか、ということである
VNDを切り下げることがベトナムの負債の返済能力を高める。
輸出が有利な状況になり、輸入が不利な状況になる。
造船活動で売上を作るVinashin等の企業も
為替レートの調整により利益を得る。
Vinashinの売上は主にUSDのため、VNDが切り下がると、
造船分野が有利な発展環境になる。
Vinashinの問題はVNDの切り下げによって厳重になる。
外国負債が不動産、証券等の非貿易の活動に導入される場合は、
債務の返済状況が厳しくなる。
VNDが安くなると、ベトナム輸出活動を促進することができる。
そのため、日本と中国が輸出活動を確保するため
できるだけ貨幣の価値を維持している。
つまり、為替レートの問題が解決できないと、
競争力を高めることと裾野産業を開発することは難しい。
為替レートを調整すると、貿易収支のバランスを取ることができる。
ベトナムは低い外国準備資金率を維持すると、
ある理由で外国投資が換金され、
VNDを切り下げなくてはいけない状況になると、
ベトナム経済が大きな障害を受けることになる。
また、為替レートを調整するとともに、
公的機関の消費を切り下げることが必要になる。
内外の問題を同時に整理しなくてはいけないだろう。
Vneconomy.net 2010年10月4日