ブルーチップ ベトナム投資ニュース

バイクがパンクしたので、
初めて修理専門店に行った。
店長はお年寄りで、真面目に修理してくれた。
この仕事に対する愛情と責任感を
とても感じることができた。
皆が慌てて朝ごはんを食べて
街中で走っている光景を背に
バイクをゆっくり、綺麗に修理する姿は
非常に珍しい風景である。

新聞で、数十年間靴を磨いた
日本のお爺さんの話が掲載された。
このお爺さんは靴をピカピカに磨き、
その光沢が長持ちするというので、
日本で非常に有名になった人である。

ある外国人観光客は
そのお爺さんに靴を磨いて貰った後、
次の来日時、靴を数十足を持ち込んで
そのお爺さんに靴磨きを依頼したという。
心を込め、責任感を持って仕事を完成すれば
周りの人から高く評価される。

この数年前に、
飛行機のエンジンを製造するヨーロッパの会社が
ベトナムの人材について調査研究を行った。
調査結果報告で、
「タイ人と比べてベトナム人は創造性が高くて積極的だが、
　規則を守る意識が低い。
　上司が仕事のプロセスを指導した後、
　タイ人は上司の指導に従うが、ベトナム人はプロセスに対する
　改善を提案する」
と掲載された。

航空分野の専門家によると、
飛行機本体の板を取り替えるためには
細かいプロセスを厳守しなくてはならないが、
ベトナムの労働者は、この様な細かいプロセスに従うと
時間のロスが出るのでプロセスを改善したいと考える。

結果は1万5千USDの板が壊れてしまい、
新しい板が外国から郵送されるまで
15日間もかかり、数百万USDの損失が出る。

我々はベトナム技術者の創造性と
緻密さに対する褒め言葉をよく聞くが、
同時に責任感のなさに対するコメントも少なくない。
新品の機械類を動かしたらネジが急に外れたり、
家の修理者は大きなゴムを残して撤収する。

問題は労働者だけではない。
会社の役員と政府機関の役人が
「責任者の鏡」になっていない。

道路の建設も適当である。
外国投資家に川上林を
賃貸したことへの影響について質問された時、
現地の人民委員長は、
「損害は数十年後に計算しましょう！」
といいかげんに答えた。
皆、いま自分の仕事をどうやって完成するかしか考えず
責任不足により被る損害など全く考えない状況である。

国を工業化・現代化するためには、
創造力を持った人材は不可欠だが、
まずは責任感を持てる人材を育てることが
必要である。