FDI企業 小売強化、国内生産は…
2010年は輸入分野と販売分野が、
投資対象として大きく注目された。
FDI企業の小売成長が続く中で、
国内での生産拡大では、翳りの色が濃くなってきている。
証券投資紙 2011年1月12日
投資対象として大きく注目された。
FDI企業の小売成長が続く中で、
国内での生産拡大では、翳りの色が濃くなってきている。
小売分野への投資が流行
2年前、Sony Vietnamは、国内生産を中止、
外国から製品を輸入することを発表した。
当時多くの人が、今後、一連の電化製品の生産、組み立て工場が
閉鎖されるのではと思い、非常にショックを受けた。
だが現在、「Sonyの波状効果」は、
消費者にとってさほど驚くべきことではなくなった。
商工省の統計によると、
2010年、商品販売に関して525件のFDI投資案件が申請されたという。
その中で、235件が国内規定を満たすものであった。
更にそのうち175件が、商品販売への投資の、
新たな追加を希望するもので、
60件は初めて投資許可を得たものであった。
投資が認可された案件の中では、
ベトナムのWTO加盟以前にベトナム参入している企業が多かった。
彼らは、ベトナムに小売拠点を置き、営業拡大を続けている。
2010年は小売専門企業の拡大が目覚しい年であった。
Metro Cash&Carry有限会社は、
Khanh Hoa省、Binh Dinh省、
An Giang省、Vung Tau市といった各都市で卸センターを開設した。
Lotteベトナム有限会社は、
ホーチミン市第11地区で、ショッピングセンターをオープンさせている。
Big Cも北部Vinh Phuc省で、スーパーマーケットをオープンさせた。
ただ、こうした小売投資案件は、施設建設が行われないため、
投資資金が低く、平均約30万USD程度となる。
また、商品販売分野でのFDI投資は、その形式も様々である。
投資元としては、台湾、日本、韓国、中国、シンガポール、
フランス、ドイツ、イタリア等の国からの投資案件が多い。
投資先については、主にハノイ、ホーチミン市、
Binh Duong省、Dong Nai省、
Long An省等の大都会に集中する傾向にある。
さらにBac Ninh省、Vinh Phuc省、Hung Yen省等の
北部工業団地への投資案件の中でも、
活動内容追加が申請されている案件が、急速に増加している。
ベトナム商工省も、外国企業数社が、
拠点を他の東南アジア諸国から、
ベトナムに移す傾向がある、と発表した。
外国投資に対する政策 見直す時期
ベトナムで外国投資管理に長年従事してきたPhan Huu Thang-
投資計画省元外国投資管理局長/外国投資研究センター所長によると、
Sonyは投資申請書類の中で、
初めから生産期間を10年と記載していたため、
「Sonyの波状効果」についてあまり懸念はしていなかったという。
ただ問題なのは、Sonyが投資計画を明確に発表した一方で、
他の企業、特に自動車関連企業には、そのした様子がない。
彼らは、報道発表の際、「ベトナム自動車分野と共にある」
と制約していたが、
実際には、車の輸入販売のための子会社を設立している。
ここで出る大きな懸念は、こうした自動車会社が、
Sonny同様いつか国内生産を中止し、
輸入販売に集中するのではないか、ということだ。
ベトナムでのFDI企業の「歴史的使命」は終っている。
今は政策策定者が、外国投資調達の実績を
再度見直すべき時期にきている。
長年ベトナムは、消費者の利益を犠牲して
投資家に様々な優遇制度を施し、
先進技術の取り込みに、大きく期待してきた。
しかし実際には、経済開発戦略を練るにあたって、
貴重な勉強の機会を得ることにもなった。
今後は新しい背景において、
外国投資家の調達戦略を企画していかなくてはならないだろう。
2年前、Sony Vietnamは、国内生産を中止、
外国から製品を輸入することを発表した。
当時多くの人が、今後、一連の電化製品の生産、組み立て工場が
閉鎖されるのではと思い、非常にショックを受けた。
だが現在、「Sonyの波状効果」は、
消費者にとってさほど驚くべきことではなくなった。
商工省の統計によると、
2010年、商品販売に関して525件のFDI投資案件が申請されたという。
その中で、235件が国内規定を満たすものであった。
更にそのうち175件が、商品販売への投資の、
新たな追加を希望するもので、
60件は初めて投資許可を得たものであった。
投資が認可された案件の中では、
ベトナムのWTO加盟以前にベトナム参入している企業が多かった。
彼らは、ベトナムに小売拠点を置き、営業拡大を続けている。
2010年は小売専門企業の拡大が目覚しい年であった。
Metro Cash&Carry有限会社は、
Khanh Hoa省、Binh Dinh省、
An Giang省、Vung Tau市といった各都市で卸センターを開設した。
Lotteベトナム有限会社は、
ホーチミン市第11地区で、ショッピングセンターをオープンさせている。
Big Cも北部Vinh Phuc省で、スーパーマーケットをオープンさせた。
ただ、こうした小売投資案件は、施設建設が行われないため、
投資資金が低く、平均約30万USD程度となる。
また、商品販売分野でのFDI投資は、その形式も様々である。
投資元としては、台湾、日本、韓国、中国、シンガポール、
フランス、ドイツ、イタリア等の国からの投資案件が多い。
投資先については、主にハノイ、ホーチミン市、
Binh Duong省、Dong Nai省、
Long An省等の大都会に集中する傾向にある。
さらにBac Ninh省、Vinh Phuc省、Hung Yen省等の
北部工業団地への投資案件の中でも、
活動内容追加が申請されている案件が、急速に増加している。
ベトナム商工省も、外国企業数社が、
拠点を他の東南アジア諸国から、
ベトナムに移す傾向がある、と発表した。
外国投資に対する政策 見直す時期
ベトナムで外国投資管理に長年従事してきたPhan Huu Thang-
投資計画省元外国投資管理局長/外国投資研究センター所長によると、
Sonyは投資申請書類の中で、
初めから生産期間を10年と記載していたため、
「Sonyの波状効果」についてあまり懸念はしていなかったという。
ただ問題なのは、Sonyが投資計画を明確に発表した一方で、
他の企業、特に自動車関連企業には、そのした様子がない。
彼らは、報道発表の際、「ベトナム自動車分野と共にある」
と制約していたが、
実際には、車の輸入販売のための子会社を設立している。
ここで出る大きな懸念は、こうした自動車会社が、
Sonny同様いつか国内生産を中止し、
輸入販売に集中するのではないか、ということだ。
ベトナムでのFDI企業の「歴史的使命」は終っている。
今は政策策定者が、外国投資調達の実績を
再度見直すべき時期にきている。
長年ベトナムは、消費者の利益を犠牲して
投資家に様々な優遇制度を施し、
先進技術の取り込みに、大きく期待してきた。
しかし実際には、経済開発戦略を練るにあたって、
貴重な勉強の機会を得ることにもなった。
今後は新しい背景において、
外国投資家の調達戦略を企画していかなくてはならないだろう。
証券投資紙 2011年1月12日