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2011年01月19日

資金調達 借入頼みから実力主義への転換を


資金力不足は、それを抱える企業にとって、
長期的な課題になっていることが多く、
特に昨年の中小企業の状況は、特に深刻であった。
専門家の意見によると、そうした企業の従来あった資金源は、
2011年も引き続き制限されそうであるという。


従来の資金調達は困難

財政力を高める方法は、二つある。
1つは株主資本を引き上げること、
2つ目は適切な割合で借り入れを上げることである。
通常、株主資本を引き上げるためには、
株主が追加に出資するか、
一般の株式、または転換社債を売却するか、
企業を買収・合併するか、となっている。
これらは外部の資金協力で資本を引き上げる方法である。

その他、企業が株主総会で配当金の減らすか、
会社確保の利益の割合を上げることで、
財政力を高める方法もある。

Nguyen Huong Loan-Maritime Bank社長は、
2010年、証券市場は暴落し、回復の見通しもままならないことから、
ベトナムや外国機関投資家は、
証券投資に慎重になる傾向が強まり、
証券市場を通じての資金調達に、直接影響を与えることとなった。

それだけではなく、現在、資金調達のために、
証券市場に上場する方法が、割りに合わない状況になっており、
その傾向は、特に中小企業の場合に当てはまる。
現在、ベトナム全国で52万の企業があるが、
そのうち上場しいているのは、わずか650社である。

大規模企業は、転換社債の発行による資金調達が行われているが、
中小企業の場合、それ自体が難しい状況となっている。

さらに合併も、増資希望の企業にとっては良法といえるが、
現在、ベトナムでは合併に関する法整備は、まだ不充分な状況である。

また最今、インフレ上昇が懸念されており、
国家銀行が資金貸付活動を厳しく管理するため、
2011年第1四半期の、企業の銀行借入は困難になりそうだ。
ただ、2010年末の政府・地方会議において、
Nguyen Van Giau国家銀行総裁は、
第1四半期の資金貸付成長率には、余り影響を与えない、と述べている。

2010年末、国家銀行は、資金貸付成長率を低く抑えることに成功した。
具体的には9月が2.83%、10月が2.78%、
11月が2.72%、12月が2.4~2.5%であった。
そのため、2011年第1四半期の資金調達活動には、
余り影響を与えない、との見解を国家銀行側は示している。

しかし、外部からの資金調達による、増資の困難が見込まれる2011年は、
企業は内部増資を促進すべきである。
ただ、この場合2つの問題が発生する。
1つは、国内株主の多くが、早期の配当金受け取りを望むため、
彼への説得が難しいこと。
2つ目は、2010年次の利益が想定よりも低いため、
企業利益の一部を確保しても、たいした金額にはならない、ということだ。

そのため、企業は銀行の借り入れ金と、
社債発行による資金調達に、大きく依存することになる。

2010年末から2011年頭には、企業は
生産経費、建設経費、施工経費等各種経費の
清算を行わなくてはならない。
社員に対しても、給与プラスボーナスの支払いが発生するため、
銀行口座からは、大量資金が引き出されることになる。
ただ、短期資金供給源が減ったため、
銀行の貸付金利は高くなっており、
企業の社債への影響が懸念される。

また現在、貸付金利が非常に高いため、
社債発行の場合は、どの程度の金利を出すべきかが大きな問題である。
投資家に対して魅力的な金利を付けると、
企業の返済能力に、疑問が残ることになる。
財務省は社債発行を管理するため、
議定No.52を修正した。
その他、国家銀行は2010年、
資金貸付清涼率を年27.6%から23%に減らしたかったため、
2011年は社債への投資は、積極的には行われないと予測されている。

貸付金利の高さとともに、
銀行の安全確保のため、資金貸付の基準も引き上げられている。

その他増資方法

Hoang Van Toan-Dai Tinバンク会長は、
企業が従来の資金調達ルートを確保することが
困難になっている、と述べた。

それを打開する方策として、
(1)貿易相対取引の実施促進
(2)会社の資金源を再構造
上記2点を挙げている。
現在、多くの企業が適切な資金源を利用している、といえない状態である。
多数の企業の資金構造は、
一部が在庫、一部が売掛金となっている。
そのため、企業は自分の財政源を再構造し、
有効に活用する方法を探すべきである。

その他、利益の目標値を減少させ、
生産規模をそのまま維持することも考えられる。
ここで得られる利益は、自社の活動を再構造することにもなる。

そのため、資金不足の解決は、
どこで資金を借り入れるか、ということではなく、
企業の今後の営業戦略と企業力の強弱に付随するものである。



サイゴンエコノミックスタイムズ  2011年1月19日

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