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2011年03月23日

世界銀行 ベトナムマクロ経済政策を一定評価


先日世界銀行は、東アジア太平洋の経済調査報告書を発表した。
その中で同行は、最近ベトナム政府が適用した経済政策について、
重要な動きであるとし、経済成長の熱を冷まさせ、
外国投資家に対しては、アジア地域で魅力的投資先としての地位を
回復させた、と一定の評価を与えた。


厳重な財政・金融政策

政府は議定No.11/NQ-CPにより、
インフレ上昇を集中的に抑制 、マクロ経済を安定させ、
社会安全を確保するための、強いマクロ経済政策を適用させた。

政府は経済成長の不安定さに懸念を示しており、
厳格な政策を実施すれば、短期的には経済成長が落ち込むことを
充分に認識していた。その中で政府は、
「厳重な財政・金融政策」を引き続き実施していく意向を示した。
この政策は、国会財政管理委員会等の関係機関に、
幅広い支持を得た。

それに対し国際金融市場は、積極的な反応を示した。
具体的には、ベトナム政府発行の国債リスクが
多少改善された、などである。

ベトナム経済は、2009年年初から停滞を一気に挽回し、
急成長の状態に戻ってきているが、
現在のマクロ経済の不安定は、
前時期の経済引上げ政策の結果であることは明白である。
2010年第3四半期以降、インフレが高騰、
銀行と自由市場の為替レートの格差は広がる一方となっている。

今年旧正月の時期には、インフレ上昇率が12.2%に達し、
過去2年で最も高い状態となった。
VNDは非常に大きな圧力を受け、
銀行と自由市場の為替レートの格差が10%以上にまで達した。

目下の課題 インフレ抑制

世銀は今後の状況について、
政府は、引き続き多くの問題に直面することになるだろうが、
直近の政策により、幾つかのリスクを減らすことができるだろう、
と分析している。

ただ、燃料と電気販売価格の問題や、
世界的な物価上昇などにより、
VND引下げが、短期的には
インフレ上昇の圧力を高めることになるだろう、としている。

その他、日用品価格が、厳密な金融・財政政策により、
徐々に値下がりする見込みとなった。
インフレ上昇率は基本的に安定し、
国際市場が安定していけば、
ベトナム外貨市場は徐々に改善していくだろう。

また、2011年国家予算の収支と、先日の政府決定には、
国内財政状況の改善と、支出超過の改善に対する
政府の決心が強く表れていた。

ベトナムの公的負債は、
現在の経済回復の状況がそのまま維持されれば、
安定して維持できるという。
マクロ経済安定化のための政策は、短期的にみれば、
経済成長を鈍化させるものだが、成功すれば、
ベトナムは中長期的に成長していける可能性が高い。



サイゴンエコノミックスタイムズ  2011年3月23日

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