国家自動車工場整備計画 優遇措置にメリットはあるか
ベトナムはQuang Nam省Chu Lai経済団地で、
国家自動車工場を整備予定、当初の投資額は5億USD。
この投資計画に対する優遇資金対策が提案されている。
この計画が実施された場合、
Truong Hai自動車会社、Kia、Huyndaiらが、
初の対策適用企業となる。
ベトナムエコノミックスフォーラム 2011年7月20日
国家自動車工場を整備予定、当初の投資額は5億USD。
この投資計画に対する優遇資金対策が提案されている。
この計画が実施された場合、
Truong Hai自動車会社、Kia、Huyndaiらが、
初の対策適用企業となる。
戦略パートナーは、韓国自動車会社
今回、初の国家自動車工場の設立が提案された。
この計画は、現在のベトナム自動車産業の問題を解決する
「鍵」であると考えられている。
Quang Nam省の自動車工場整備計画も、
タイミングの良いところで完成した。
国家自動車工場は、同省Chu Lai経済団地に建設予定。
面積は約7,800ヘクタール、
自動車製造センター、
港、ロジステック、専門家用の住居、労働者用の住居、
娯楽施設等を含む。
その中で、自動車製造工場は2,800ヘクタール、
生産能力は年30万台を予定。
工場の投資総額は、年15万台規模で5億USD、
30万台規模で10億USD、
50万台規模で15億USDとなる。
この計画が実施されれば、今後10年で、
Quang Nam省Chu Lai経済団地が、
ベトナム自動車産業の中心地となるだろう。
この国家自動車工場の整備計画は、
韓国のKiaとHuyndaiの積極的な応援を受けている。
3年をかけた投資誘致の後、
Kiaは、Chu Lai経済団地管理委員会との間で、
年10万台の車両組立製造工場の、投資計画に関する交渉を開始した。
この工場は2015年より稼働予定。
投資条件は同工場の製品の70%を輸出し、
30%をベトナム国内で販売することである。
Kia は、1年目で現地調達率47%を達することが、必要であるといい、
稼働率が最大の時点で、現地調達率を
さらに60%に引き上げる必要がある、としている。
もう一つの重要なパートナーは、同じく韓国のHyundaiである。
同社は、Truong Hai自動車株式会社と
ベトナムのHuyndaiメーカー車製品の販売独占契約を締結した。
また、Huyndaiは第1段階で、
生産量年1万台の車両用エンジン製造工場に投資し、
第2段階には(2015年以降)、中国市場に対応するため、
生産量年5万台のエンジン製造工場を建設予定であるという。
Quang Nam省の計算によると、
上記の韓国2社の投資計画は、
国家自動車工場の整備計画の前提であるという。
目立った問題がない場合、両者の間で今年中には投資合意書を締結、
2012年6月に計画を開始することになる。
商工省によると、2016~2020年の間に、
ベトナムでは年7~10万台の観光用車両が必要となるため、
現在ある組立工場では、生産能力を引き上げなければ対応できない。
また、競争力を高めるためには、現地調達比率も引き上げる必要があり、
新工場建設を計画も視野に入れなければならない。
ただ2018年以降は、アセアン地域内での車両輸入税は
0%に下がることになるため、
単純組立工場や、小規模工場が生き残れるかどうかは、大きな問題である。
技術面で強い企業を集めるため、
国家自動車工場に投資することが、
ベトナム自動車産業の将来的な発展にとって、
極めて重要な対策となるのである。
依然低い現地調達比率
この様に、国家自動車工場の役割は非常に大きいことから、
ベトナム政府には、最高の支援が求められている。
Quang Nam省はこの計画の実施期間中の、
土地借用を無料化し、さらに土地立ち退き費用、移住費用、
インフラ整備費用等の予算は
国家予算から支出してくれるよう要請した。
それに対し財務省税務局は、
計画の基礎建設期間と竣工時点から11年は、
土地借用料を免除できない、と回答している。
税金についても、企業特別所得税制度10%が、
はじめの30年に適用されることになり、
この適用期間は他の企業の2倍の長さとなっている。
輸入税、特別消費税等の納税期限は、
2015から2019年の5年間まで延期される。
その他、Quang Nam省は、HuyndaiとKiaに対し、
輸出産業に対する制度を適用するよう要請した。
ただし、この要請は財務省に断られた。
また、ベトナム自動車協会(VAMA)のメンバーは、
主にハノイ市とホーチミン市に工場があるため、
距離として遠いChu Lai経済団地に投資することができない。
これは国家自動車工場整備の目的とは矛盾する。
近年、ベトナム自動車産業開発の成果は、期待に沿ったものではない。
4人乗り車両の現地調達比率は50%の目標を立てたが、
実際には15%以下に留まり、一部では2~3%に落ち込む部分もあった。
バス、トラック等の専用車の現地調達比率も低い、
目標60%に対し、現在までに40%以下に留まっている。
また、車両エンジンの現地調達比率も目標50%としていたが、
実際の数値はほど遠い状態である。
ベトナム自動車産業が、地歩を固められない状況の中、
さらなる工場投資、開発を行うことが、
果たして産業発展につながっていくのか、疑問が残る。
今回、初の国家自動車工場の設立が提案された。
この計画は、現在のベトナム自動車産業の問題を解決する
「鍵」であると考えられている。
Quang Nam省の自動車工場整備計画も、
タイミングの良いところで完成した。
国家自動車工場は、同省Chu Lai経済団地に建設予定。
面積は約7,800ヘクタール、
自動車製造センター、
港、ロジステック、専門家用の住居、労働者用の住居、
娯楽施設等を含む。
その中で、自動車製造工場は2,800ヘクタール、
生産能力は年30万台を予定。
工場の投資総額は、年15万台規模で5億USD、
30万台規模で10億USD、
50万台規模で15億USDとなる。
この計画が実施されれば、今後10年で、
Quang Nam省Chu Lai経済団地が、
ベトナム自動車産業の中心地となるだろう。
この国家自動車工場の整備計画は、
韓国のKiaとHuyndaiの積極的な応援を受けている。
3年をかけた投資誘致の後、
Kiaは、Chu Lai経済団地管理委員会との間で、
年10万台の車両組立製造工場の、投資計画に関する交渉を開始した。
この工場は2015年より稼働予定。
投資条件は同工場の製品の70%を輸出し、
30%をベトナム国内で販売することである。
Kia は、1年目で現地調達率47%を達することが、必要であるといい、
稼働率が最大の時点で、現地調達率を
さらに60%に引き上げる必要がある、としている。
もう一つの重要なパートナーは、同じく韓国のHyundaiである。
同社は、Truong Hai自動車株式会社と
ベトナムのHuyndaiメーカー車製品の販売独占契約を締結した。
また、Huyndaiは第1段階で、
生産量年1万台の車両用エンジン製造工場に投資し、
第2段階には(2015年以降)、中国市場に対応するため、
生産量年5万台のエンジン製造工場を建設予定であるという。
Quang Nam省の計算によると、
上記の韓国2社の投資計画は、
国家自動車工場の整備計画の前提であるという。
目立った問題がない場合、両者の間で今年中には投資合意書を締結、
2012年6月に計画を開始することになる。
商工省によると、2016~2020年の間に、
ベトナムでは年7~10万台の観光用車両が必要となるため、
現在ある組立工場では、生産能力を引き上げなければ対応できない。
また、競争力を高めるためには、現地調達比率も引き上げる必要があり、
新工場建設を計画も視野に入れなければならない。
ただ2018年以降は、アセアン地域内での車両輸入税は
0%に下がることになるため、
単純組立工場や、小規模工場が生き残れるかどうかは、大きな問題である。
技術面で強い企業を集めるため、
国家自動車工場に投資することが、
ベトナム自動車産業の将来的な発展にとって、
極めて重要な対策となるのである。
依然低い現地調達比率
この様に、国家自動車工場の役割は非常に大きいことから、
ベトナム政府には、最高の支援が求められている。
Quang Nam省はこの計画の実施期間中の、
土地借用を無料化し、さらに土地立ち退き費用、移住費用、
インフラ整備費用等の予算は
国家予算から支出してくれるよう要請した。
それに対し財務省税務局は、
計画の基礎建設期間と竣工時点から11年は、
土地借用料を免除できない、と回答している。
税金についても、企業特別所得税制度10%が、
はじめの30年に適用されることになり、
この適用期間は他の企業の2倍の長さとなっている。
輸入税、特別消費税等の納税期限は、
2015から2019年の5年間まで延期される。
その他、Quang Nam省は、HuyndaiとKiaに対し、
輸出産業に対する制度を適用するよう要請した。
ただし、この要請は財務省に断られた。
また、ベトナム自動車協会(VAMA)のメンバーは、
主にハノイ市とホーチミン市に工場があるため、
距離として遠いChu Lai経済団地に投資することができない。
これは国家自動車工場整備の目的とは矛盾する。
近年、ベトナム自動車産業開発の成果は、期待に沿ったものではない。
4人乗り車両の現地調達比率は50%の目標を立てたが、
実際には15%以下に留まり、一部では2~3%に落ち込む部分もあった。
バス、トラック等の専用車の現地調達比率も低い、
目標60%に対し、現在までに40%以下に留まっている。
また、車両エンジンの現地調達比率も目標50%としていたが、
実際の数値はほど遠い状態である。
ベトナム自動車産業が、地歩を固められない状況の中、
さらなる工場投資、開発を行うことが、
果たして産業発展につながっていくのか、疑問が残る。
ベトナムエコノミックスフォーラム 2011年7月20日