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2011年08月29日

SCB:金利引き下げ 為替レートへの影響なし


国家銀行は、現在、金利を年間17~19%に下げる好機と考えているが、
まだ適切なタイミングではないと考える人もいる。


以下はLouis Taylor-Standard Chartered Bank Vietnamの
社長に対するインタビューの内容である。

:今、金利を下げるのは適切なタイミングか。

答(Louis Taylor): 国家銀行は、インフレ抑制対策
及びVND安定政策に力を入れるべきである。
これらの目的を達成するためには高い金利が重要な要素となる。
インフレの上昇率は少し減ったが、
この「成果」を発表するにはまだ早すぎる。
インフレ上昇率が大幅に減る前に、金利を下げることは良くない。
金利の引き下げが早すぎると、インフレ抑制に対する
政府の決心がなくなる。

インフレ抑制対策が成功したとはまだ言えないが、
インフレが多少抑制されているので、
利下げ政策がインフレ抑制対策の成功に対する信用を高める。

つい最近、国家銀行がOMO市場を通じて、
銀行に資金を供給しているため、
銀行の短期間の資金源の流動性が多少よくなっている。

:現在の経済状況で、VNDの貸付金利を
年間17~19%に引き下げることは正しいか。

:それは正しいと考えている。
国家銀行の金利が引き下げられることで
市場の金利に影響を与える。
銀行の貸付金利は当然下げるだろう。
ただ、銀行の利益を確保するためには、
貸付金利が調達金利より高く維持していなくてはいけない。
年間14%の金利で調達した銀行は、
当然年間17~19%の貸付金利を維持しなくてはいけない。

:企業に対するStandard Chartered Bankの貸付金利は
年間17~19%に下げられるか。

: 現在、多くの企業がStandard Chartered Bankに
年間17~19%の金利で借金している。
ただ、借入側の返済能力は最も厳しく審査されるため、
全ての企業が年間17~19%で資金を借金できるわけではない。

:金利を下げることは、為替レートにどの様な影響を与えるか。

: 金利が高く維持されると、VNDの強みが保たれる。
ただ、高い金利が長期的に維持される場合は、
経済成長率が遅くなり、経済成長に対する信用が低くなる。
貸付金利が段階的に減らされ、インフレも大幅に減らす場合は、
為替レートに対する影響は小さい。

:2011年のベトナムのインフレと為替レートに対する予測は。

:我々の最新予測では、2011年にベトナムのインフレが、
平均19%で維持される。
為替レートは1USD当たり20,600VNDで維持される。
これらの予測は、ベトナム政府の政策の実施状況にもよる。



サイゴンエコノミックスタイムズ  2011年8月29日

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