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2011年09月26日

旅行開発 近隣国との競争に苦戦


インドシナの3カ国のうち、旅行分野開発への投資は、
ベトナムが、カンボジアとラオスに比べて大きい。


ただ、現在、ベトナム旅行サービスの質が、
統一性のない展開方式のため、
近い将来、ラオスやカンボジアに抜かれるとされている。
カンボジアとラオスの旅行業者の手法は、
ベトナム業者より専門的で効果的である。


対象明確

長年にわたり、カンボジア、ラオス、ベトナムの
3カ国の旅行関係機関は、1年に1回集まり、
地域の旅行開発戦略について相談している。
特に、ホーチミン市では、毎年国際観光祭り(ITE)が行われている。
現在、ミャンマーの参加により、
会議のテーマは「3カ国~一つの到着地」が、
「4カ国~一つの到着地」に変更となった。
各国の旅行分野の連携がより効果的になっている。

ただ、ベトナムの専門家および旅行会社の評価によると、
同会議で提案された内容について、
ベトナム以外の国は良く活用して展開できているが、
ベトナム旅行関係機関は、まだ積極的に実現できない。

ベトナム旅行分野は、カンボジアやラオス、ミャンマーより
早くに開発されており、他国の経験を学ぶ機会が多いが、
実際には効果的に活用できない。
カンボジアの旅行産業は、ベトナムより遅れているが、
手法が良く、段階的に成功を得ている。
タイ真似た格安ツアーなどを展開している。

カンボジアは、ベトナムを最も重要な市場と考えている。
現在、ベトナムの観光客数は、韓国を超え、
カンボジアからが1番多く、カンボジアの外国観光客は
全体の1/5を占め、2011年に55万人に達すると予測される。


格安ツアーで競争

カンボジアに来る外国観光客は、年間約250万人。
ベトナムの500万人の半分であるが、観光客誘致戦略を立て、
格安ツアーが強みとなり、成功した。
長年、カンボジアのツアーコースは値上げせず、
旅行分野に細やかな優遇政策を実施している。
グループの人数によってツアーのコースが確定される。

ベトナム旅行会社によると、現在、
カンボジアの5つ星ホテルは1泊一部屋25USD~30USD、
3つ星ホテルは10USD~15USDであるが、
ベトナムでは、5つ星ホテルの宿泊料金が一番低くても
1泊70USD~80USD。

ホーチミン市では3~5つ星のホテルは一泊一部屋94USDで、
五つ星ホテルは、宿泊時に質の高いサービスを、
安く利用できることが最大の魅力である。
ただ、カンボジアの旅行分野の方針は、宿泊料金を安くする代わりに、
カジノ等のエンターテイメントサービスで、
利益を得ている。
ベトナムでは自然を利用した、単純なエンターテイメントしか
提供できない。他に利益を上げる方法がないため、
宿泊料金を下げることができない。
この点で、ベトナムのツアーはカンボジアのツアーと競争しにくい。
このままでは、近い将来、カンボジアの旅行はどんどん成長し、
ベトナム旅行産業が負けることになる。



サイゴンエコノミックスタイムズ  2011年9月26日

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