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2012年01月12日

ベトナム越僑の送金額 この12年で8倍増


越僑の送金総額は2011年に90億USDとなり、2010年の80億USDを
大きく上回った。そのため、ベトナムは世界最大の越僑送金取得国となった。


注目されているのは90億USDの数字だけにとどまらず、2011年にベトナムへの
越僑送金が集中的に行われたことも話題となっている。一昨年までは越僑送金が
不正規のルートで行われていたため、統計することができなかった。
ベトナムでは送金サービスが徐々に充実化してきており、外国から送金すると、
5分後にはベトナムで現金を受け取ることが可能だ。顧客は銀行もしくは自宅で
現金を受け取れる。必要時には銀行がATM口座に振り込むことも可能だ。
インターネットバンキングのサービスでも顧客が簡単に取引を行うことができる。
現在、越僑送金のサービスは大きな効果を発揮している。

さらに、VND金利の高さも越僑の送金を進めている。越僑の送金する外貨資金は
VNDに両替されて銀行に預金される。また、銀行とブラックマーケット間における
為替レートの差が少ないため、銀行は大量のUSDを購入できる。

越僑送金の業績について、Sacomrexでは2011年に16.5億USD、Dong A Bankが
16億USD(昨年より20%増加)、VietinBankは13億USD(同じく15%増加)、
Eximbankでは6億USD(同64%増加)に達した。

ベトナムへの越僑送金は年々増加しており、ベトナム経済を大きく支えている。
1999年にはまだ金額も12億USDだったが、2011年には90億USDに達し、
12年間で8倍も増加した。

地理的には紅河デルタと東南部(ホーチミン市)が価値においても受取者の数でも
一番大きなエリアである。しかし、ここ数年は北中部とメコンデルタにおける
外国派遣労働者数が増加して、越僑の送金もかなり増えている。

残念ながら現時点では越僑送金に関する全体的な調査がまだ実施されておらず、
ベトナム経済におけるマクロ面(収支バランス、外貨供給等)およびミクロ面
(消費、投資、家庭の投資等)に対する越僑の影響はまだ分析できていない。

5年前に実施された小規模な調査結果によると、越僑による送金の規模が年間で
38億USDに達すると、そのうちの70%が消費、15%は家屋の建築、6%が農業への
投資、そして7%が他の投資に出資される。投資対象の1位は不動産、その次が
証券だが、つい最近は越僑送金が金に投資された。現在、金は投機者の中心的な
投資対象となっている。

InfoTV.net  2012年1月12日

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