10年後の工業国化に向けて 迷走する開発戦略
先日、国内工業開発戦略のワーキングチームは、
12の先進技術分野について提案を行った。
Vef.vn 2012年3月5日
12の先進技術分野について提案を行った。
それらの分野とは、電気産業、自動車産業、バイク産業、
商品加工産業、石油精製産業、靴・縫製産業、ソフトウェアー産業、
環境対応型のインフラ整備産業、重工業機材産業、農業機材産業といったもの。
添付資料には、部品生産、エンジン生産、本体生産、
チップ生産等の部品の裾野産業もリストに挙げられている。
今後ワーキンググループは、重点に置きたい5分野を選抜し、
3月中に政府に報告する予定となっている。
先端産業は、経済発展のための大きな動力であり、
国独自のブランドと立ち位置を作り出す分野である。
専門家は、ベトナムが2020年までに工業化事業を完成させるためには、
開発する先端技術を選抜し、適時支援していく必要がある、としている。
ベトナムの目標は、2020年までに工業大国ることで、
工業生産総額がGDPの40~41%を占め、
製造工業の生産総額が、工業生産全体の約40%を占めることを目指している。
この目標を達成するためには、
先端技術を中心に開発する必要がある。
ただ、期限まで残り8年と迫った現在、
ベトナムでは、まだ自国の先端産業を選抜できていない状況にある。
2004年末ハノイ市で行われた
「ベトナム各産業の競争力強化」セミナーにおいて、
日本の専門家は「私は、10年前にもベトナムで
この問題について議論した記憶がある。
10年後の現在、ベトナムはまだ議論を続けている。
これ以上の逡巡は不要であり、
直ちに有効な対策を実行していく必要があるだろう。」と述べた。
2007年4月23日、首相は決定No. 55/2007/QĐ-TTgのなかで、
2007年~2010年の優先産業・先端技術産業のリストと支援政策について認可している。
その中で既に、製造産業(自動車産業、造船産業、農作用機材・電気機材製造)、
電気製品・IT、新ハイテク製品(新エネルギー、リサイクルエネルギー、
ソフトウェアー、ディジタル)の3つの先端分野が挙げられており、
上記産業が土地活用や、貿易促進等の面で優先的に支援されることが決定されている。
それ以降現在までに、上記3産業の発展はあまり芳しくない。
また、製造業、電気産業発展の基礎ともいえる裾野産業の発展も
あまり目立った成果は上がっていない。
2007年の決定から5年近くが経った今も、
ベトナムは、自国の先端産業を見つけられていない。
ワーキングチームの中には、バイク産業の発展に特化すべき、との意見もあるが、
見解の統一はできていない。
実際ベトナムでは、バイク産業と繊維業以外の工業分野で、
発展に対する無計画さが目立つ。
独自の営業計画を持っていない、技術移転を受けていない、
裾野産業が弱い、労働者が不足しておりそのレベルも低い、
政策が曖昧で効果的なものがない、
自動車産業、電気製造業に関しては、輸入超過が大きすぎる。
しかし、専門家の中でも意見は割れており、
バイク産業の未来は明るくないだろうとの予測から、
バイク産業強化に賛成しない者もいる。
ベトナムとしては、自動車産業の特化を希望している。
もし自動車産業が発展すれば、
電気分野(車両価値の30%)、鉄製業(車両価値の30%)、
資材、エンジン製造等の様々な分野が発展することになる。
自動車産業の発展は経済全体に大きな付加価値を与え、
人口の多いベトナム経済を発展させることになるはず、との意見が大きい。
ただ、逆の意見もある。
ベトナムは2007年にも自動車産業の強化を謳ったものの、
5年経ったげんざいも、発展のチャンスを掴めていない。
こうした状況から、実現しにくい希望である、といえるのだ。
現在、国内自動車産業として行われているのは組立が主であり、
裾野産業も弱く、独自技術の習得もできていない。
政府政策でさらなる制限がされ、市場は狭まる一方となっている。
その他、AFTA加盟の時期が近づいてきており、
2014年以降、アセアン地域からの車両の輸入税は50%に引き下げられ、
2018年には0%となる。
多くの自動車会社が、生産経費は上がる一方、市場が狭くなっているため、
生産を続けるのは困難になってきている、と話す。
政府の自動車産業に対する政策は非常に矛盾している上に曖昧で、
外国企業からの投資や、技術習得を獲得しにくい状況を作り出している。
さらに、自動車産業を開発するためには、
車両の戦略モデルを決める必要があるが、
2年経った今も決定できていない。
商工省は5人乗り(エンジンは1.3L以下)と、
7人乗り(エンジンは1.5L以下)を選んだが、
一方で、タイと同じようにトラック型を選ぶべき、との意見も上がっている。
電機産業も同様で、各企業とも部品は輸入で賄い、
組み立のみを、国内で行うという状況になっている。
つまり安価な労働力と、優遇課税措置のある土地を利用するだけで、
こちらも先進技術の習得はできていない。
自国製品を生産する意欲もなく、営業方針も見えない状況だ。
農業機材の製造業も本当の意味で整備された生産拠点は非常に少ない。
部品は主に中国、韓国から輸入されており、
こちらも、ベトナムで行われているのは組立作業だけである。
裾野産業の発展する余地は乏しい。
専門家は、先端技術を強化する分野を選抜するためには、
国家経済の実状を分析し、地域と世界全体の競争状況を分析する必要がある、と話す。
その中で、ベトナム独自の強みを磨いていく必要があるだろう。
それには具体的な政策の策定が必要不可欠だが、
こうした状況に政府は、どこまで危機感を抱いているだろうか。
商品加工産業、石油精製産業、靴・縫製産業、ソフトウェアー産業、
環境対応型のインフラ整備産業、重工業機材産業、農業機材産業といったもの。
添付資料には、部品生産、エンジン生産、本体生産、
チップ生産等の部品の裾野産業もリストに挙げられている。
今後ワーキンググループは、重点に置きたい5分野を選抜し、
3月中に政府に報告する予定となっている。
先端産業は、経済発展のための大きな動力であり、
国独自のブランドと立ち位置を作り出す分野である。
専門家は、ベトナムが2020年までに工業化事業を完成させるためには、
開発する先端技術を選抜し、適時支援していく必要がある、としている。
ベトナムの目標は、2020年までに工業大国ることで、
工業生産総額がGDPの40~41%を占め、
製造工業の生産総額が、工業生産全体の約40%を占めることを目指している。
この目標を達成するためには、
先端技術を中心に開発する必要がある。
ただ、期限まで残り8年と迫った現在、
ベトナムでは、まだ自国の先端産業を選抜できていない状況にある。
2004年末ハノイ市で行われた
「ベトナム各産業の競争力強化」セミナーにおいて、
日本の専門家は「私は、10年前にもベトナムで
この問題について議論した記憶がある。
10年後の現在、ベトナムはまだ議論を続けている。
これ以上の逡巡は不要であり、
直ちに有効な対策を実行していく必要があるだろう。」と述べた。
2007年4月23日、首相は決定No. 55/2007/QĐ-TTgのなかで、
2007年~2010年の優先産業・先端技術産業のリストと支援政策について認可している。
その中で既に、製造産業(自動車産業、造船産業、農作用機材・電気機材製造)、
電気製品・IT、新ハイテク製品(新エネルギー、リサイクルエネルギー、
ソフトウェアー、ディジタル)の3つの先端分野が挙げられており、
上記産業が土地活用や、貿易促進等の面で優先的に支援されることが決定されている。
それ以降現在までに、上記3産業の発展はあまり芳しくない。
また、製造業、電気産業発展の基礎ともいえる裾野産業の発展も
あまり目立った成果は上がっていない。
2007年の決定から5年近くが経った今も、
ベトナムは、自国の先端産業を見つけられていない。
ワーキングチームの中には、バイク産業の発展に特化すべき、との意見もあるが、
見解の統一はできていない。
実際ベトナムでは、バイク産業と繊維業以外の工業分野で、
発展に対する無計画さが目立つ。
独自の営業計画を持っていない、技術移転を受けていない、
裾野産業が弱い、労働者が不足しておりそのレベルも低い、
政策が曖昧で効果的なものがない、
自動車産業、電気製造業に関しては、輸入超過が大きすぎる。
しかし、専門家の中でも意見は割れており、
バイク産業の未来は明るくないだろうとの予測から、
バイク産業強化に賛成しない者もいる。
ベトナムとしては、自動車産業の特化を希望している。
もし自動車産業が発展すれば、
電気分野(車両価値の30%)、鉄製業(車両価値の30%)、
資材、エンジン製造等の様々な分野が発展することになる。
自動車産業の発展は経済全体に大きな付加価値を与え、
人口の多いベトナム経済を発展させることになるはず、との意見が大きい。
ただ、逆の意見もある。
ベトナムは2007年にも自動車産業の強化を謳ったものの、
5年経ったげんざいも、発展のチャンスを掴めていない。
こうした状況から、実現しにくい希望である、といえるのだ。
現在、国内自動車産業として行われているのは組立が主であり、
裾野産業も弱く、独自技術の習得もできていない。
政府政策でさらなる制限がされ、市場は狭まる一方となっている。
その他、AFTA加盟の時期が近づいてきており、
2014年以降、アセアン地域からの車両の輸入税は50%に引き下げられ、
2018年には0%となる。
多くの自動車会社が、生産経費は上がる一方、市場が狭くなっているため、
生産を続けるのは困難になってきている、と話す。
政府の自動車産業に対する政策は非常に矛盾している上に曖昧で、
外国企業からの投資や、技術習得を獲得しにくい状況を作り出している。
さらに、自動車産業を開発するためには、
車両の戦略モデルを決める必要があるが、
2年経った今も決定できていない。
商工省は5人乗り(エンジンは1.3L以下)と、
7人乗り(エンジンは1.5L以下)を選んだが、
一方で、タイと同じようにトラック型を選ぶべき、との意見も上がっている。
電機産業も同様で、各企業とも部品は輸入で賄い、
組み立のみを、国内で行うという状況になっている。
つまり安価な労働力と、優遇課税措置のある土地を利用するだけで、
こちらも先進技術の習得はできていない。
自国製品を生産する意欲もなく、営業方針も見えない状況だ。
農業機材の製造業も本当の意味で整備された生産拠点は非常に少ない。
部品は主に中国、韓国から輸入されており、
こちらも、ベトナムで行われているのは組立作業だけである。
裾野産業の発展する余地は乏しい。
専門家は、先端技術を強化する分野を選抜するためには、
国家経済の実状を分析し、地域と世界全体の競争状況を分析する必要がある、と話す。
その中で、ベトナム独自の強みを磨いていく必要があるだろう。
それには具体的な政策の策定が必要不可欠だが、
こうした状況に政府は、どこまで危機感を抱いているだろうか。
Vef.vn 2012年3月5日