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2012年03月12日

にわかに増える、顔の見えない大規模取引


最近名のない大規模投資家が証券市場に参入し、
驚くほどの取引が実行されている。
その中には、国内投資家だけではなく外国投資家もいる。


ベトナム証券市場が、ガソリン価格急騰の影響により下落したあたりから、
大規模投資家の干渉があるのでは、との疑問があがっている。
実際、最近不明の大投資家が、驚く規模の取引を実行しているのだ。

噂によると、ある上場会社が、
Gemandept株式会社のGMD株式を大量に買収しているという。
ある投資ファンドの支配人は、この噂には根拠があるという。
というのも、GMDは資産も大きいが、自由に取引される株数も大きい。
また、過去にはGMDが外国企業から注目を集め、買収話が出たこともあった。

GMDの支配人によると、
ホーチミン市に拠点を置く会社が、GMD株式の約15%を保有しているが、
その株主の名前は公表されていない、という。

GMDの場合だけではなく、
いくつかの上場企業が、株式を大量に買収されているが、
大株主の顔が見えないことが多い。
あるHOSE上場企業の2011年株主総会において、
ある人物が、資本金の80%を保有している、との情報が明らかにされた。
しかし、実際には委託代理人として80%の株式を保有しているだけで、
資本金の5%以上を所有する株主はいないという。

実際、投資家又は投資家グループが、
ストックマーケットで上場会社の株式を大量に買収して
資本金の50%以上所有することは難しい。
ただ、市場全体を見渡すと不明な大投資家が多い。

ここ2週間で、個人投資家がある銀行の数百万単位の株式を
一括買収したという、情報があるがはたして本当か。
企業の支配権を掌握するためであれば、こうした動きは考えられる。
ベトナム証券市場では、
数兆VNDを動かす投資家も増えてきており、
一般の投資家が市場に参加する機会も多い。
これらの投資家は、賭け事のように
証券の価格に干渉して利益を得ている可能性が高い。

この様な賭けゲームに参加するのは、
国内投資家だけではなく外国投資家もいる。
非公式の情報によると、
年初以降ある外国銀行が8億USDをVNDに換金して
ベトナム証券市場に投資しているという。
この銀行の投資品目は不明だが、8億USDという資金は大きい。
過去には、外国銀行が大規模の投資計画を実行する前に、
新聞発表等の宣伝を行ったが、今は余り宣伝しない。

統計によると、年初から現在までで、
ベトナム証券市場の状況は、主に外国投資家の取引で変動しており、
大規模取引の影響も大きい。
今年1月、ある外国投資家がHOSEで1.349兆VND相当の株式を買収し、
1.925兆VND相当の株式を売却した。
2月の買収金額は3.432兆VND、売却金額は1.925兆VNDであった。
3月も7日までの取引で、すでに
外国投資家は1.440兆VNDの株式を買収し、
1.798兆VNDの株式を売却している。
Index投資ファンド(ETF)の動きも不安定だ。
投資家サイドが、市場変動を作っていることは間違いない。



証券投資紙  2012年3月12日

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