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2012年05月07日

停滞続く越マクロ経済 政府対策はまだか


年初4ヶ月、マクロ経済の厳しい状況は続き、
企業側も営業生産活動を開発できないでいる。
政府は、速やかに財政・資金貸付関係の政策を実施し、
営業生産活動を支えるため、資金支援政策を採る必要に迫られている。


財務省によると、年初のCPIは減少傾向であるという。
2012年第1四半期のGDP成長率は4%で、
2004年以降で最低の数値となった(2009年第1四半期を除く)。
加工産業の成長率は3.04%、建設業に至っては-3.85%、
サービス業の成長鈍化も著しい状況だ。

年初4ヶ月、工業生産指数(IIP)は前年同期比4.3%増となったものの、
まだまだ低い。 ここで注意すべきことは、
自動車部品、ガソリン・オイル、バイク部品、
生産用資材、輸出製品加工用資材等の輸入額が大幅に減少しているということだ。
マクロ経済の停滞が、企業の営業生産活動にも大きな影響を与えている。

第1四半期、新設企業の数は前年同期比-10.2%となった。
活動停止となった企業は18,700社、
解体・活動中止は約10,350社、前年同期比+14.8%である。

前年と比べて新設企業数が大幅に減った分野は、
鉱山採掘、不動産販売、財政、銀行、保険、建設であった。
さらに活動停止・中止となった企業数が急増した分野は、
不動産販売、建設であった。

また、商品・サービス販売の売上は前年同期比-7%。
その中で、国営経済セクターでは-14%、
民間経済セクターで-21%、
外国投資関係セクターで+24%となった。
前年同期比で売上減となった分野も多かった(15/21)。
中でも減少幅が大きかったのは、
建設分野で-26%、卸・小売でも-22%、
生産業は-9%、宿泊・飲食業は-8%となった。

ホーチミン証券取引所の統計によると、
2011年の利益/株主資本(ROE)が減少となった分野も多かったという。
不動産分野-7.46%、建設分野-12%、鉄加工分野-14.46%
などが主なところだ。
さらに2011年は借入金も増加しており、
借金清算能力は前年よりも弱くなっている。

特に、2012年第1四半期は国家の歳入が低く、
140.813兆VNDで、前年同期の96.9%に留まった。
近年で、 歳入が前年同期を下回ったのは初めてである。
(2011年第1Qの前年同期比+40.9%、2010年第1Q+37.6%)

また、付加価値税の納入は 33.096兆VNDで、
前年同期比+6%となるものの、
この増加率は近年最低である。
(2011年+26.2%、2010年+35.6%)

さらに、企業所得税の納入は前年同期の94.28%に留まり、
2009年と2010年を大きく下回る結果となった。
中でも、国営企業の納入は前年同期の89.64%と最低で、
民間企業も92.19%に留まった。
外国投資関係セクターは+6.8%とわずかに増加した。
14の分野のうち9分野で、納税額が前年同期を大幅に下回っている。
2012年第1四半期、輸出入税額は46.653兆VNDで、
月次約15兆VND相当となり、前年同期比-2.2%となる。

納入期限が延期された税金は、総額の6.96%を占め、
2010年に比べ+1.76%となった。
2012年2月末までに、未納となっている税金総額は、
2011年12月31日の時点より28.5%増加している。
中でも外国投資関係セクターで+25.7%、
民間企業で+13.9%、国営企業でも+4.3%となった。
中でも未納入の付加価値税が前年同期より増加した分野は、
不動産、運搬、電気生産・販売、農林水産、鉱山採掘、
飲食サービス、宿泊サービス等となっている。

さらに、3月末までに輸出入税を支払えていない企業は、
実に8,465社にのぼる。
(2011年12月31日より6.04%増)
その内訳は、民間企業が78.9%を占めており、
外国投資関係セクターと国営企業は、
それぞれ10.6%と10.5%となっている。

こうした状況を踏まえ、
財務省は、企業の活動を支えるため、
適宜対策を実施するべきである。

財務省は、企業の現状改善のための財政的対策の実施には、
下記のような条件を満たす必要があるとしている。
(1)市場の状況に合うもの
(2)マクロ経済を安定させること
(3)インフレ上昇を再発させないこと
(4)有利な投資環境を整備すること
(5)営業生産活動を促進すること



InfoTV.net  2012年5月7日

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