自動車産業停滞の原因は、朝令暮改の政策にアリ
政府政策が短期間で変更されることが多く、
この9年ベトナム自動車市場は、あまりにも大きく変動しすぎたため、
安定性に欠けるとして、多くの投資計画が流れた。
Vef.vn 2012年9月17日
この9年ベトナム自動車市場は、あまりにも大きく変動しすぎたため、
安定性に欠けるとして、多くの投資計画が流れた。
2010年:比較的穏やか
2010年は、自動車市場に対する政策があまり変更されなかった。
中古車に対する課税比率に多少調整があったくらいだ。
2011年:車両登記税の上限を引き上げ、車両輸入を厳格化
2011年5月、商工省は車両輸入を抑制するため、
通達No.20を発行した。
それによって、企業が車両を輸入する際、
メーカー、または代理店の委任状が必要となった。
この決定は2011年6月26日から施行された。
それにより、商社は全て市場から外された。
残りのFDI企業だけが、メーカーの委任状を持って
車両を輸入できる状況となった。
多くの商社が売買契約を交わし既に送金もされていたのに、
車両が港にまだ着いていなかったため、困っていた。
中には、中国メーカーに代理店申請を行った企業もあったが、
他の分野に移る企業も多くあった。
同年6月、ベトナム政府は規定No. 45/2011/ND-CPを発行した。
この規定は2011年6月17日から施行された。
これは、車両登記手数料が10~15%から10~20%に引き上げられ、
実際の手数料は、各地方自治体の状況に合わせて決められる、
というものだった。
この規定に基づきハノイ人民委員会は、
2012年1月1日以降の車両の登記手数料を20%に引き上げ、
車両ナンバー登録手数料も2,000万VNDに引き上げることを決定した。
ホーチミン市でも、同日より車両登記手数料を
15%に引き上げることを決定した。
2011年末、ハノイ、ホーチミン両市では、
手数料引き上げを前にして、大量に車両が購入された。
販売価格も急上昇し、多くのモデルが売り切れ状態となった。
しかし、こうした売れ行きに水を差す事態が訪れる。
2011年末、交通省が個人の交通手段に対する交通費に
課税することを提案したのだ。
提案によると、一般車両の場合、エンジン容量によって
1台2,000万~5,000万VNDが課税されることになる。
そうなれば、2012年より1台当たりの費用は500万VND上げることになる。
こうした提案を受けて、多くの人が車両を購入を控える事態となった。
2012年:登録手数料を再度引き上げ
自動車市場が目に見えて停滞するようになったのは、
2012年1月1日からだ。
車両売上は前年より40%減、前年には17万台が売れていたのが、
今年は8月末までで48,910台という状況だ。
前年同期より32%減である。
今年の販売台数は、95,000台に留まるとの予測がされている。
先日、商工省は2011年に送金済みでありながら、
車両を輸入できなかった商社に対して、
3ヶ月に限って輸入を許可することを発表した。
新たな交通費適用に関する準備は、
2012年中に完了したが、
経済状況が難しいため、適用は来年に延期された。
政策変更で潰される投資計画
自動車会社としては、生産計画を実現するためには、
約20年という長いスパンで安定した政策を欲している。
しかし実際には、コロコロ変わる政策が原因となって
この10年ベトナム自動車産業への投資は、
余り実現が出来ていない状況となっている。
ベトナム自動車分野が初のFDIを受けたのは1991年。
現在までにFDI投資額はわずか10億USDに留まっている。
この金額は、2010年にFordがタイで第3工場に投資した金額と同様である。
GM Vietnam、Honda Vietnam等の外国企業も、
この10年でベトナム自動車分野への投資金額を増資する計画はない。
以前、トヨタベトナムがベトナムでInnovaを開発する計画を立てた。
その当時、7人乗りの車両に対する付加価値税は30%であった。
その後生産台数が大きく伸び、2008年14,000台を達した。
しかし、2009年に入って付加価値税が急に引き上げられたため、
生産台数は年7,500台にまで落ち込んだ。
この時点でトヨタは、ベトナムへの投資計画を取り消し
インドネシアに拠点を移した。
Toyota Vietnamマーケッティング担当社長-Kijimotor氏は、
人口の多いインドネシア等の国では、
政府が国民の就労に高い関心を示している、と語る。
人口が多いうえ、毎年数百万人が労働年齢に達するベトナムでも、
政府は自動車産業等の労働人材を沢山利用する産業を中心に
開発するべきである、とも言った。
2010年は、自動車市場に対する政策があまり変更されなかった。
中古車に対する課税比率に多少調整があったくらいだ。
2011年:車両登記税の上限を引き上げ、車両輸入を厳格化
2011年5月、商工省は車両輸入を抑制するため、
通達No.20を発行した。
それによって、企業が車両を輸入する際、
メーカー、または代理店の委任状が必要となった。
この決定は2011年6月26日から施行された。
それにより、商社は全て市場から外された。
残りのFDI企業だけが、メーカーの委任状を持って
車両を輸入できる状況となった。
多くの商社が売買契約を交わし既に送金もされていたのに、
車両が港にまだ着いていなかったため、困っていた。
中には、中国メーカーに代理店申請を行った企業もあったが、
他の分野に移る企業も多くあった。
同年6月、ベトナム政府は規定No. 45/2011/ND-CPを発行した。
この規定は2011年6月17日から施行された。
これは、車両登記手数料が10~15%から10~20%に引き上げられ、
実際の手数料は、各地方自治体の状況に合わせて決められる、
というものだった。
この規定に基づきハノイ人民委員会は、
2012年1月1日以降の車両の登記手数料を20%に引き上げ、
車両ナンバー登録手数料も2,000万VNDに引き上げることを決定した。
ホーチミン市でも、同日より車両登記手数料を
15%に引き上げることを決定した。
2011年末、ハノイ、ホーチミン両市では、
手数料引き上げを前にして、大量に車両が購入された。
販売価格も急上昇し、多くのモデルが売り切れ状態となった。
しかし、こうした売れ行きに水を差す事態が訪れる。
2011年末、交通省が個人の交通手段に対する交通費に
課税することを提案したのだ。
提案によると、一般車両の場合、エンジン容量によって
1台2,000万~5,000万VNDが課税されることになる。
そうなれば、2012年より1台当たりの費用は500万VND上げることになる。
こうした提案を受けて、多くの人が車両を購入を控える事態となった。
2012年:登録手数料を再度引き上げ
自動車市場が目に見えて停滞するようになったのは、
2012年1月1日からだ。
車両売上は前年より40%減、前年には17万台が売れていたのが、
今年は8月末までで48,910台という状況だ。
前年同期より32%減である。
今年の販売台数は、95,000台に留まるとの予測がされている。
先日、商工省は2011年に送金済みでありながら、
車両を輸入できなかった商社に対して、
3ヶ月に限って輸入を許可することを発表した。
新たな交通費適用に関する準備は、
2012年中に完了したが、
経済状況が難しいため、適用は来年に延期された。
政策変更で潰される投資計画
自動車会社としては、生産計画を実現するためには、
約20年という長いスパンで安定した政策を欲している。
しかし実際には、コロコロ変わる政策が原因となって
この10年ベトナム自動車産業への投資は、
余り実現が出来ていない状況となっている。
ベトナム自動車分野が初のFDIを受けたのは1991年。
現在までにFDI投資額はわずか10億USDに留まっている。
この金額は、2010年にFordがタイで第3工場に投資した金額と同様である。
GM Vietnam、Honda Vietnam等の外国企業も、
この10年でベトナム自動車分野への投資金額を増資する計画はない。
以前、トヨタベトナムがベトナムでInnovaを開発する計画を立てた。
その当時、7人乗りの車両に対する付加価値税は30%であった。
その後生産台数が大きく伸び、2008年14,000台を達した。
しかし、2009年に入って付加価値税が急に引き上げられたため、
生産台数は年7,500台にまで落ち込んだ。
この時点でトヨタは、ベトナムへの投資計画を取り消し
インドネシアに拠点を移した。
Toyota Vietnamマーケッティング担当社長-Kijimotor氏は、
人口の多いインドネシア等の国では、
政府が国民の就労に高い関心を示している、と語る。
人口が多いうえ、毎年数百万人が労働年齢に達するベトナムでも、
政府は自動車産業等の労働人材を沢山利用する産業を中心に
開発するべきである、とも言った。
Vef.vn 2012年9月17日