増える日本からの投資 ベトナムの高まる期待
今年8月までの日本からの投資は43億USDに上った。
それにより、日本はベトナムにとって
最大投資申請国と最大投資実施国になっている。
Sanotc.com 2012年9月24日
それにより、日本はベトナムにとって
最大投資申請国と最大投資実施国になっている。
日本からの投資は今後も増加が続く、という見方が多い。
ベトナムはこのチャンスをうまく利用することができるだろうか?
これまでと異なり、今は地方行政や企業が
積極的に外国投資家の投資を誘致している。
日本側もベトナムへの投資を誘致
9月中旬、Hai Duong省Dai An工業団地では
日本の中小企業が手掛ける裾野産業の工場が整備された。
これはベトナムのDai An民間株式会社と
日本のForvalグループの共同プロジェクトである。
30ヘクタールの土地に168軒の中小企業用の工場
(288㎡、648㎡、1,152㎡の3種の工場)、
10軒の倉庫、研究者用の住居、運動場等の施設が整備された。
Dai An民間株式会社会長-Truong Tu Phuong氏によると、
この団地は、精密機材製造、車両部品、電子部品、
プラスチック等の製造に携わる中小企業を対象としており、
投資額は6,600万USDに上る、とのこと。
この投資資金は全額JICAの優先制度で借入された。
Phuong氏は「現在、財政状況が非常に厳しい状況となっているが、
一部では技術的インフラ整備も完成し、工場や倉庫の整備も始まっている。
2013年3月までに、最初の20社の日本企業に工場を引き渡せるよう、
完成を急いでいる。」と述べた。
ベトナムで日本企業を積極的に誘致しているのは、
Hai Duong省だけではない。
9月19日、Ba Ria-Vung Tau省の代表団は日本を訪れ、
2012年ベトナム文化祭に参加すると共に、
日本の投資促進機関と会談を行った。
Ba Ria-Vung Tau省は、Phu My 3工業団地と
Da Bac工業団地を既に用意し、
裾野産業を手掛ける日本企業を誘致したい考えだ。
これらの工業団地は1,000㎡以上の面積を有し、
日本企業の投資を誘致するため、
2社の日本企業と提携する予定となっている。
これらのコンサルティング会社によると、
数ヵ月後には、多くの日本企業が
この工業団地を視察に来る予定となっている、とのこと。
他方、ベトナム商工会Can Tho支店- Vo Hung Dung氏によると、
最近、多くの日本企業がCan Tho市に視察し訪れているという。
特に、飲料加工系の日本企業が多いという。
中でもVoxは、Can Tho市で
オレンジジュース加工工場の整備を検討しているらしい。
Voxの代表者によると、現在、Da Lat市とDak Nong省で
栽培地の調査を行っており、
長期的に生産地を確保したい考えである、とのこと。
またCan Tho市だけでなく、
他の地方にも投資規模を拡大する計画があるという。
投資額は連続増加
計画投資省によると、
2011年のベトナムへの投資額において、日本は第2位だった。
新規投資申請額と増資額は24.3億USDで、
ベトナムへのFDI総額の16.6%を占めた。
ただ、今年に入って8月までに1位となり、
新規投資申請額と増資額は43.3億USD、
FDI投資申請額の51.1%を占めている。
8月までに最大のFDI額を調達できたのは、Binh Duong省で、
中でも、日本からの投資案件が急増した。
ベトナム・シンガポール工業団地への新規投資案件17件のうち、
13件が日本からの投資案件であった。
日本企業の代表者は、ベトナムの投資環境が改善されてきていると語る。
ベトナムでも長い経験を持つSaigon Stec社長-Hidetake Senoo氏は、
「検討の結果、生産規模を拡大することに決定し、
追加で1.75億USDを投資することになった。
顧客のニーズは当初の2倍は増加している。」といった。
氏はまた、「我々は月700万~800万の製品を生産しているが、
10月までにはニーズが1,400万に増加すると想定している」と語った。
Saigon Stecはカメラ生産会社で、
ベトナム国内に三つの工場があり、投資総額は5億USDに上る。
Saigon Stecはアジアの中では中国でも工場を1件持っている。
Senoo氏は「増資の理由は、現地の行政機関と税関が
積極的に協力してくれたことだ。資材輸入も簡単になった。」と述べた。
同様にAeon VN有限会社社長-Nishitohge Yasuo氏は、
「Binh Duong省とホーチミン市の他、
現在ハノイ市へ投資を拡大する予定がある。
2020年までにAeonはベトナムに
20のショッピングセンターを開設する目標を立てている。」と述べた。
ホーチミン市計画投資省によると、
年初から現在までに日本の新規投資案件は65件にのぼるという。
これらの案件の投資総額は9,000万USD近くである。
工業団地だけで13件の新規案件がある。
その中で、ソフトウェア、電子部品、機材製造が5件ある。
その他、増資案件も多い。
日本の増資案件は全体の33%を占めている。
また、ホーチミン市ではFDI実施額が累計で最高額になっている。
先ごろ、ホーチミン市での日本商工会の会員は580社を超えた。
ホーチミン市工業団地・加工団地管理委員会の役員によると、
今後、同市への日本の投資はまだまだ増加見込みであるという。
今後、日本の投資資金を調達するため、
同市は日本企業を対象とした工業団地を整備する計画を立てた。
ホーチミン市計画投資局によると、
長年日本企業からの投資案件は増加を続けており、
今後急増する可能性も高い。
Hiep Phuoc工業団地の管理委員会によると、
今年に入ってこれまでに、数百社の日本中小企業の視察団が
調査に来たという。中には、50社に上る大調査団もあった。
今がチャンス! 日本企業誘致
計画投資省副大臣-Nguyen Mai氏によると、
日本の大震災やタイの洪水、
特に最近では日中関係の悪化を背景に、
他の国に工場を移したい日本企業がかなり増えてきているという。
これまで中国やタイを注目していた日本投資家が、
今ベトナムや、インドネシア、マレーシア、
フィリピンに視線を移してきている。
その中でベトナムは日本との政治的、経済的関係も非常に良好であり、
両者が互いを必要とする関係にある。
そのため、今後ベトナムへの日本の投資は、
大きく増加することが予測される。
今後、トヨタ、キャノン等の大きな投資家だけでなく、
裾野産業を手掛ける中小企業もベトナムに進出すると予測される。
(日本中小企業誘致協力契約の署名式の様子。
Truong Tu Phuong-Dai An民間株式会社会長(左)と日本のForvalグループ代表(右))
日本企業団表団、続々ベトナム視察
2012年9月23日から、Okamura Tadashi日本商工会会長をはじめ
100社の日本企業代表団がベトナムを訪れている。
この代表団は中央政府の関係機関とハノイ市のベトナム企業と会談し、
投資環境と両国貿易促進について調査を行った。
日本側からの情報によると、9月24日からは
日本中部の24社で構成される日本企業代表団が、
ベトナムを視察に訪れる予定。
その中の多くが裾野産業で活躍する企業だ。
ベトナムはこのチャンスをうまく利用することができるだろうか?
これまでと異なり、今は地方行政や企業が
積極的に外国投資家の投資を誘致している。
日本側もベトナムへの投資を誘致
9月中旬、Hai Duong省Dai An工業団地では
日本の中小企業が手掛ける裾野産業の工場が整備された。
これはベトナムのDai An民間株式会社と
日本のForvalグループの共同プロジェクトである。
30ヘクタールの土地に168軒の中小企業用の工場
(288㎡、648㎡、1,152㎡の3種の工場)、
10軒の倉庫、研究者用の住居、運動場等の施設が整備された。
Dai An民間株式会社会長-Truong Tu Phuong氏によると、
この団地は、精密機材製造、車両部品、電子部品、
プラスチック等の製造に携わる中小企業を対象としており、
投資額は6,600万USDに上る、とのこと。
この投資資金は全額JICAの優先制度で借入された。
Phuong氏は「現在、財政状況が非常に厳しい状況となっているが、
一部では技術的インフラ整備も完成し、工場や倉庫の整備も始まっている。
2013年3月までに、最初の20社の日本企業に工場を引き渡せるよう、
完成を急いでいる。」と述べた。
ベトナムで日本企業を積極的に誘致しているのは、
Hai Duong省だけではない。
9月19日、Ba Ria-Vung Tau省の代表団は日本を訪れ、
2012年ベトナム文化祭に参加すると共に、
日本の投資促進機関と会談を行った。
Ba Ria-Vung Tau省は、Phu My 3工業団地と
Da Bac工業団地を既に用意し、
裾野産業を手掛ける日本企業を誘致したい考えだ。
これらの工業団地は1,000㎡以上の面積を有し、
日本企業の投資を誘致するため、
2社の日本企業と提携する予定となっている。
これらのコンサルティング会社によると、
数ヵ月後には、多くの日本企業が
この工業団地を視察に来る予定となっている、とのこと。
他方、ベトナム商工会Can Tho支店- Vo Hung Dung氏によると、
最近、多くの日本企業がCan Tho市に視察し訪れているという。
特に、飲料加工系の日本企業が多いという。
中でもVoxは、Can Tho市で
オレンジジュース加工工場の整備を検討しているらしい。
Voxの代表者によると、現在、Da Lat市とDak Nong省で
栽培地の調査を行っており、
長期的に生産地を確保したい考えである、とのこと。
またCan Tho市だけでなく、
他の地方にも投資規模を拡大する計画があるという。
投資額は連続増加
計画投資省によると、
2011年のベトナムへの投資額において、日本は第2位だった。
新規投資申請額と増資額は24.3億USDで、
ベトナムへのFDI総額の16.6%を占めた。
ただ、今年に入って8月までに1位となり、
新規投資申請額と増資額は43.3億USD、
FDI投資申請額の51.1%を占めている。
8月までに最大のFDI額を調達できたのは、Binh Duong省で、
中でも、日本からの投資案件が急増した。
ベトナム・シンガポール工業団地への新規投資案件17件のうち、
13件が日本からの投資案件であった。
日本企業の代表者は、ベトナムの投資環境が改善されてきていると語る。
ベトナムでも長い経験を持つSaigon Stec社長-Hidetake Senoo氏は、
「検討の結果、生産規模を拡大することに決定し、
追加で1.75億USDを投資することになった。
顧客のニーズは当初の2倍は増加している。」といった。
氏はまた、「我々は月700万~800万の製品を生産しているが、
10月までにはニーズが1,400万に増加すると想定している」と語った。
Saigon Stecはカメラ生産会社で、
ベトナム国内に三つの工場があり、投資総額は5億USDに上る。
Saigon Stecはアジアの中では中国でも工場を1件持っている。
Senoo氏は「増資の理由は、現地の行政機関と税関が
積極的に協力してくれたことだ。資材輸入も簡単になった。」と述べた。
同様にAeon VN有限会社社長-Nishitohge Yasuo氏は、
「Binh Duong省とホーチミン市の他、
現在ハノイ市へ投資を拡大する予定がある。
2020年までにAeonはベトナムに
20のショッピングセンターを開設する目標を立てている。」と述べた。
ホーチミン市計画投資省によると、
年初から現在までに日本の新規投資案件は65件にのぼるという。
これらの案件の投資総額は9,000万USD近くである。
工業団地だけで13件の新規案件がある。
その中で、ソフトウェア、電子部品、機材製造が5件ある。
その他、増資案件も多い。
日本の増資案件は全体の33%を占めている。
また、ホーチミン市ではFDI実施額が累計で最高額になっている。
先ごろ、ホーチミン市での日本商工会の会員は580社を超えた。
ホーチミン市工業団地・加工団地管理委員会の役員によると、
今後、同市への日本の投資はまだまだ増加見込みであるという。
今後、日本の投資資金を調達するため、
同市は日本企業を対象とした工業団地を整備する計画を立てた。
ホーチミン市計画投資局によると、
長年日本企業からの投資案件は増加を続けており、
今後急増する可能性も高い。
Hiep Phuoc工業団地の管理委員会によると、
今年に入ってこれまでに、数百社の日本中小企業の視察団が
調査に来たという。中には、50社に上る大調査団もあった。
今がチャンス! 日本企業誘致
計画投資省副大臣-Nguyen Mai氏によると、
日本の大震災やタイの洪水、
特に最近では日中関係の悪化を背景に、
他の国に工場を移したい日本企業がかなり増えてきているという。
これまで中国やタイを注目していた日本投資家が、
今ベトナムや、インドネシア、マレーシア、
フィリピンに視線を移してきている。
その中でベトナムは日本との政治的、経済的関係も非常に良好であり、
両者が互いを必要とする関係にある。
そのため、今後ベトナムへの日本の投資は、
大きく増加することが予測される。
今後、トヨタ、キャノン等の大きな投資家だけでなく、
裾野産業を手掛ける中小企業もベトナムに進出すると予測される。
(日本中小企業誘致協力契約の署名式の様子。
Truong Tu Phuong-Dai An民間株式会社会長(左)と日本のForvalグループ代表(右))
日本企業団表団、続々ベトナム視察
2012年9月23日から、Okamura Tadashi日本商工会会長をはじめ
100社の日本企業代表団がベトナムを訪れている。
この代表団は中央政府の関係機関とハノイ市のベトナム企業と会談し、
投資環境と両国貿易促進について調査を行った。
日本側からの情報によると、9月24日からは
日本中部の24社で構成される日本企業代表団が、
ベトナムを視察に訪れる予定。
その中の多くが裾野産業で活躍する企業だ。
Sanotc.com 2012年9月24日