« ベトナム米輸出量が世界1位に | メイン | 公的債務 来年以降も増加見込み »

2012年11月05日

HSBC 2012年インフレ8%以下と予測


HSBC銀行が発表しているベトナムマクロ経済に関する報告書と、
Vietcombankのマクロ経済報告書によると、
今年のベトナムインフレ率は8%以下で抑えられる、
との見解が示されている。


HSBCの報告書によると、
10月末までのCPIは前年同期比7%上昇となる。
今年のCPI上昇率は月平均1.3~2.1%で抑えられる模様だ。

HSBCは「インフレはこれから年末にかけて上昇が続く。
国家銀行が財政政策を緩和すれば、
銀行金利は8%で維持できると期待される。」と評価した。

VCBSよると、年末のCPIは月平均1%で維持される、と見ている。
世界中で食糧・食品、ガソリン・オイルの価格、
電気料金が安定している傾向を受けての予想だ。

VCBSは「11月と12月のCPIは月1%で維持、
年次で見れば8%以下で抑えられるだろう。
2013年もインフレは安定を維持できると予測される。
こうした状況は来年以降の経済成長と財政政策改善にも
積極的な影響を与えることが期待できる。」と希望的観測を示した。
今年のGDP成長率については、
HSBCが5%、
VCBSが5.2%に達するとそれぞれ予測している。

VCBSは、財政政策と年次予算政策が、
まだ充分な成果を得られていない、と語る。
資金貸付成長率は10月末の時点で2.77%に留まっているが、
需要は年末2ヶ月で少しずつ回復してくるだろう、と語った。

またHSBCは、今年のGDP成長率の予測が
昨年の7%を大きく下回る見込みであることに触れ、
政府は、国営企業の経営状態の悪さを認識している、と言った。
しかし、政府の改善政策は正しい方向で実行されているものの、
国営企業に対する具体的なテコ入れはまだまだ行われていない。

HSBCは、農家、優良民間企業、
ベトナム進出を希望する外国投資家などを支えるため、
政府が以下の問題に対して、どのような解決策を採っていくのか、
強い疑問を投げかけている。
曰く、どのように汚職や国営企業の営業環境の改善を図るのか、
どのように中央政府と地方行政の協力体制を緊密化させていくのか、
各政府関係機関が効率の良い法律適用を行っていくのか、
輸出額を拡大させるために、どのように工業力を高めていくのか。
いずれも、この国が成長を続けるためには、
速やかに取りかからなければならない課題ばかりである。



サイゴンエコノミックスタイムズ  2012年11月5日

« ベトナム米輸出量が世界1位に | メイン | 公的債務 来年以降も増加見込み »

    ・本資料に記載された情報の正確性・安全性を保証するものではなく、
     万が一、本資料に記載された情報に基づいて
     皆さまに何らかの不利益をもたらすようなことがあっても 、一切の責任を負いません。
    ・本資料は情報提供のみを目的として作成されたものであり、
     投資その他何らかの行動を勧誘するものではありません。
    ・本資料の全部または一部を無断で複写・複製することを禁じます。

運営会社編集方針お問い合わせプライバシーポリシー