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2010年01月15日

ホーチミン不動産市場 まだまだ需要過多


1月14日、Richard Ellisベトナム(CBRE Viet Nam)は、
2009年第4四半期の不動産市場の状況と、
2010年の予測についての見解を発表した。


2009年第1~3四半期に比べ、第4四半期に入ると不動産市場が持ち直してきている。
2010年はこの流れから良い傾向で動いいくだろう、とのこと。

オフィス用地面積 35ヘクタール増

CBREベトナムの調査によると、2009年第4四半期、
ホーチミン市で新たに建設されたオフィスビルは13棟、
Cランクオフィスの面積が新たに3.8ヘクタール追加供給されることとなった。
2009年末には、5ヘクタールが貸出状態となり、
第3四半期より1.5%増となった。
空室面積は14.5%で、13ヘクタール相当となっている。

Aランクオフィスの賃料は月あたり40USD/m2で貸出されており、
昨年比2.2%の値下げとなったが、借入需要は20%増となった。
また、Aランクオフィスの顧客が契約延長を行うと、
Aランクから溢れた国内企業などから、
B、Cランクに対する需要の増加なども見られた。

2010年、ホーチミン市のオフィス市場は
新たに35ヘクタールが供給開始となる予定である。
そのため、借料は引続き10~15%減少すると予測されている。
150~300平米のほどの面積に人気があり、
顧客のほとんどが国内企業となっている。

2009年第4四半期は、新規住宅団地の販売が最も活発化した時期であった。
この時期の供給開始数は、第1~3四半期の2倍増となった。
この時期、アパート11件、4,800室が販売開始となっている。
そのうち3,500室が売買成立となった。

このように、供給数が急増したものの、価格は安定を維持できていた。
高級マンションに高い関心が示されたものの、
取引成立率が最も高かったのは、中級マンションであった。
特に、1平米/800USD以下のマンションへの需要が高かった。

ホーチミン市では、2010年中に約6万室をカバーする
アパートが販売される予定となっている。
しかし、現在のアパート需要が11万室以上であることから、
需要に対応しきるには、まだまだ時間が必要となっている。

また、アパートの家賃は驚くほど変動した。
A、Bランクのアパート借料は、それぞれ
2.7%増(30USD/m2/月)2.2%増(25USD/m2/月)となった。
逆に、Cランクの価格は減少傾向で20USD/m2/月となっている。
空室率は平均17.3%となっている。

CBREは、アパート市場は今年、
さほど変動しないだろう、と分析している。
現在、アパートの借入者は主に外国人となっているが、
彼らが、再びベトナムに戻ってくる兆しはまだ無い。
現在、ホーチミン市では3,212部屋が貸出中となっている。

小売スペース用地 着々増加

小売販売用地の面積は4ヘクタールが新たに増加した。
Kumho Asiana、Saigon Square 2、Parkson The Flemingtonビルが
完成したのはつい最近のことではあるが、
現在、すでに空きスペースは殆どない。
2010年年初時の小売スペース用面積の空き室率は5.3%で、
昨年第3四半期比0.9%増となっている。
また、中心街と郊外との空き面積のギャップは大きい。

中心街にある小売スペースの借料は昨年第3四半期から25.5%増となり、
1平米/97.4USDとなっている。
ただ、これらの増加はKumho AsianaやSaigon Square 2などの
大規模ショッピングセンターの影響によるものである。

Vincom Centerの借料は現在1平米/200USD、
2010年ホーチミン中心部には、新たに65,050平米相当の
小売用スペースを確保する予定となっている。

CBRE社長、Marc Towsend氏は、
2010年の不動産市場は国内投資家と国内企業が支配するだろう、と予測している。
今まで、外国投資家が目立つ市場であったが、
2010年以降ハノイに注目が集まる可能性が高いからだ、という。

昨年末から2010年頭かけて、
ハノイ不動産市場は一連の投資案件情報を受けつけた。
不動産取引は、以前にも増し、活発に行われる見込みだ。



Vneconomy.net  2010年1月15日

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