ブルーチップ ベトナム投資ニュース

消費需要が伸び悩んでいるにも関わらず、
商業スペースの賃貸料が1平米当たり
月1,800万～2,000万VNDから、
2,200万～2,500万VNDに値上がりしている。

増える用地返却

賃貸料の値上げ率は、昨年に比べ50％以上にも上るため、
ホーチミン市では、店を移転させるケースが増加している。
値上げの主な理由は、
「周囲が値上げしているから、それに倣っている」というものである。
典型的な例として挙げられるのが、
ホーチミン市Le Van Sy通りに面する場所で、
3年前の賃料が月650万VNDであったのが、
1年後に850万VND、1,000万VNDに引き上げられ、
現在では1,500万VNDを要求している状態だと言う。
主な原因としては、市場に新規参入する企業が、
業績の向上を狙い、より高い賃貸料を支払う傾向があるためだという。

借手がなくても、賃料を引き上げる場合さえある。
これには、今下げれば、今後上げにくくなる、
という考えが働いているようだ。

一方で、反対に賃料を引き下げるところもある。
Ben Thanh市場の賃料は最も大きく値下げされており、
1スペースの賃料が月4,000万～4,400万VNDだったのが、
3,000万～4,400万VNDに引き下げられている。
また、空きスペースを減らすため、
月500万～700万VNDで安く貸し出すところもあるという。

中心部の商業スペースは不足傾向

2010年、ホーチミン市は新たに
209,870平米の商業スペースを供給する予定となっている。
しかし、ショッピングセンター、スーパーマーケット、
コンビニエンスストアなど現代的な商業スペースの借用料は、
まだ上昇傾向が続いている。

CBREによると、Vincom Plazaビル、Bitexco Financialビル（第1地区）の
借用料は1平米当たり200USD以上になることが予測されている。
現在、ホーチミン市第1地区で最高額の借用料は、
1平米当たり月250USDである。
この料金は昨年第3四半期に比べ約25％上昇している。
Savillsの調査結果によると、
現在、ベトナムで商業スペースの最高借用料は、
1平米当たり月220USDで、場所はDiamond Plazaであるという。

商業スペースの賃貸料が上昇する原因は、
ショッピングセンターなど、最新の商業施設の需要が高いことが挙げられる。
スーパーマーケットの賃貸料などは、
2005年には1平米当たり月約15USDであったのが、
2009年には25～45USDに上昇している。
こうした現象の原因は、
この５年間で先進の販売ルートの成長率が年平均25％となり、
2010－2012年にも引き続き上昇することが予測されているためである。