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2010年04月13日

不動産サービス市場の90% 外国企業が握る


ベトナム不動産サービス市場(マーケティング、販売、
価格計算、投資コンサルティング、プロジェクトの管理等)は
ほぼ外国企業が担っており、ベトナム企業が担うのは
残りの10%のみ。


先日、世界43カ国で207駐在事務局を置いた
英国の上位不動産コンサルティング会社である Knight Frankは、
ベトナムで駐在事務所を設立したと発表した。


外国企業がベトナム不動産サービス市場を支配

不動産開発会社は順調に商品を販売するために、
不動産販売サービス会社に依頼しなくてはいけない。
ホーチミン市にある不動産会社の社長によると、
ベトナム不動産サービス分野で最も支配権が大きい企業は、
CBRE Viet Nam、Savills Viet NamとCollierの3社で、
ベトナム市場の90%を掌握している。

不動産サービスを展開しているベトナムの企業は僅かで、
Megagroup、Eden、Him Lam、VietRees等。

ベトナムで活動している外国不動産サービス会社の共通点は、
Colliersはベトナムで14年間、Savills が15年、CBREが9年間など、
不動産サービス分野で長年の活動経験を有する。
同3社は各々の強みを持ち、3社連携で市場を支配している。

CBREは不動産の価格清算、サービスオフィスの管理面で強く、
Savillsは投資コンサルティング、サービスアパートの最大管理会社、
Colliersは高級アパートの管理を中心に力を入れている。

Savills Viet Namからの情報によると、
ベトナム不動産市場がまだ困難に陥っていた2009年に、
同社営業部がアパートの販売を展開。
同ホーチミン支店は4万平米のサービスオフィスを貸し出している。
ColliersはKumho Asian Plazaビルの管理権を勝ち取り、
ホーチミン市最高級ビル-Bitexco Financialの管理・マーケティングの
独占権を握った。

Brett Ashton-Savills Viet Nam社長によると、
同社は常に市場の新規参入企業、特にベトナム企業の動きや、
激しい競争を確認している。
Brett Ashton社の評価によると、Knight Frank Viet Nam以外に、
Jones Lang LaSalle、Cushman & Wakefield等の
ベトナム市場参入に当たって、上記3社の連携が乱れる可能性がある。


なぜベトナム不動産サービス会社は競合できないか?

ベトナム不動産コンサルティング会社が、
なぜ外国企業と競合できないかという問題について、
2010年年初に設立されたばかりのMegaroup株式会社社長は、
「外国不動産サービス会社が市場を支配している理由は、
ベトナム企業が弱いわけではなく、不動産市場の特徴である」
と説明した。

外国では不動産サービス分野で活動している企業は、
長い活動歴史を有し、優れた管理経験と技術を持っている。
ベトナム不動産市場はまだ弱いため、不動産サービス分野の企業は
殆ど新設で、数も少ない。
また、同市場に参加する企業は専門性が高く、長期的な人材養成や、
データーベースの整備、ブランドアップする必要がある。

ただ、ベトナムに進出している外国不動産会社は、主導的に
ベトナム企業に対し、計画のコンサルティング、管理を依頼している。
理由はベトナム企業がベトナム人の文化、消費習慣等のことを
把握しているためである。

他方、Bui Tien Thang-Sacomreal副社長によると、
投資主は、プロジェクトの規模によって
ベトナム企業か外国企業かを選定する。
実際、同様のサービス・質でも、外国企業の管理手数料の方が、
ベトナム企業より20%~30%高い。

ただ、投資主が外国企業のサービスを信用する理由には
「ベトナム企業がまだ発展しておらず、ブランド力が高くない」
ことがある。

ベトナム企業のもう一つの弱みは、外国企業の様に、
同時に複雑なサービスを展開できず、一つか二つの
サービスを中心にしか提供できないことにある。



Vneconomy.net  2010年4月12日

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