ブルーチップ ベトナム投資ニュース

2011年の不動産市場に関するオンライン交流会で専門家の多くが
高級マンションの激しい販売競争は、投資主が大量の売り出しを
行っている影響であるとしている。

典型的な例はNguyenTrai地区のRoyal Cityビル（4,000物件）、
Me Tri地区のGolden Palace（1,000物件）、Ho Tung Mau地区の
Castle Plaza（4,000物件）などである。
ある不動産会社の取締役によれば、1平米当たり1,800USD以上の
価格帯では販売率が低く、売れ残ってしまう危険がある。

Song Da Thang Long株式会社のNguyen Do Viet副社長によると、
「今は供給源が大きすぎるので、ハノイ市での高級アパート市場が
少なくなる可能性がある。この市場に対する需要は投資家の撤退で
大きく減少している。自分の需要で購入しようとする人にも制限が
かけられている。」とのこと。
Viet氏は「数社の投資主が在庫の多さという問題に直面している。
これらの会社が決算期限を迎えた借金による圧力を受けているため、
不動産の販売価格を下げなくてはならないだろう。」とも述べた。

ハノイ市のマンション価格は実際の価値よりも高く設定されている。
5年前に1平米当たり600万VNDで販売されたマンションなどは
現在1平米当たり3,500万VNDに値上げされている。

Viet氏によると、1平米当たり600万VNDで販売される場合は
投資主の利益は1平米当たり約100万VNDである。
本来の価値である1平米500万VNDにインフレの部分を考慮して
年間20％の値上げをしたとすると、5年間で1平米1,000万VNDの
利益となる。

多数の専門家が今年は中級クラスのマンションと一般労働者向けの
マンションに対する需要が急増するとの見解を示している。
建設省の統計によると、ハノイ市では現在、面積550万平米の宅地
（住宅にして11万戸相当）および工業団地の労働者を対象とした
11,000戸の住宅を必要としている。

今年の不動産市場は供給源が増加しているので安定している。
不動産市場は政府の金融政策に大きな影響を与えられる。
しかし、まだ不動産市場の困難は継続すると予測される。不動産への
投資資金の調達が徐々に難しくなっているからだ。
不動産投資に対する資金貸付の比率は2009年の38％から2010年では
27％に減っている。引き続き2011年にはベトナム政府が7％の減少を
実行する。不動産と証券に対する貸付は財政投資分野への貸付比率が
18.3％から16％に減らされることによって厳しさを増している。

Savills Vietnam住宅不動産販売のNguyen Dung Minh専務取締役は
実施中の高層アパートの販売価格が、競争による圧力が高いため
値上げできる可能性が低いとしており、いくつかの案件は可能性が
低いことで展開が中止される危機に直面していると述べた。