ブルーチップ ベトナム投資ニュース

ベトナム経済の再構築（改善）のための前提は、
公的投資の再構築、銀行システムの再構築、
国営企業の再構築の3つである。
公的投資の再構築は、公的金融ネットワーク全体の
再構築の一部であり、マクロ経済を安定させることに貢献し、
中期経済全体の再構築に貢献する。

上記の3分野の再構築のためには、
ハイレベルな政府の要人と、科学専門家の共同委員会を立ち上げ、
2～3ヶ月かけて対策を練る必要がある。
特に、財務省、国会の国家予算・経済管理委員会が、
毎年の予算を算出する方法を変える必要がある。

具体的には、9月に出した2012年の予算が、
先週末、国会に批准された。それにより、
2012年の国家収入額は762兆9000億VND
（2011年の残高の22兆4000億VNDを含む）、
国家支出額が903兆1000億VND、超過支出額は
140兆2000億VND（GDPの4.8％相当）と計画された。

来年の国家予算の収入額が、762兆9000億VND
（2011年に605兆VND）と記録的な計画となり、
昨年より26％増加となる。この数字は、2011年の収入額の
674兆5000億VNDに基づいて算出された数字であるが、
実際、年初10ヶ月の国家収入額は
558兆5100億VNDにしか達していなかった。

分析家は今年の驚くべきベトナムの税金納入の成績を評価した。
特に今年、ベトナム経済と企業は、非常に困難な状況にある。
ただ良い方に分析すると、この収入額は、
高いインフレ上昇（18～19％）やVND安
（USD／VNDのレートが、2010年の１USD19,500VNDから
今の21,800VNDに上がった）の状況を反映したものである。
そのため、輸出入税、企業所得税等の重要な税金が
高く引き上げられた。

2011年の国家予算収入予定額の605兆VNDの数字は、
去年9月に2011年のインフレ上昇の目標7％以下と
USD／VNDのレートの19,500VNDに基づき算出された。
今年はインフレが高く上昇し、USD／VNDのレートが
1月から21,000VND以上上がったため、
納入額が762兆9000億VNDになると予測される。

言い換えれば、インフレ上昇率が7％以下で抑えられ、
USD／VNDのレートが１USD19,500VNDしかない場合は、
国家予算への納入額が674兆5000億VNDに達さない。

ベトナム政府が引き続き2012年に国家予算収入額を
高く引き上げたのは、高いインフレ上昇率とVND安の状況に
基づいて計算したためだろう。

来年、国家予算の収入額を拡大すると、
自動的に国家予算の支出額も拡大され、
比GDPの国家予算の支出超過だけが4.8％以下に抑制される。
結果的には、来年もインフレが引き続き高く上昇する。

支出超過額と資金供給額が大きいことは、
ベトナム国家予算政策と金融政策とが緊密的に関係し、
この長年の間、ベトナムのインフレが高く上昇していた
原因である（比較的好調だったのは2011年と2008年である）。

2011年の前半、国債が年間10～12％の金利で発行されたが、
大手銀行は積極的に買収した。理由は、これらの銀行が、
国債を国家銀行の窓口に担保すると、年間7％の金利で
長期限で再度融資されるためだ。

言い換えれば、再度の融資を通じて、
国家銀行が国家予算の支出超過(deficit financing)を増やした。
この長年の間、財政政策がインフレ上昇の原因であり、
国家予算の政策が、インフレ上昇に対して責任を負っていない。