Bao Vietの新たな戦略投資家に与えられるチャンスとは？
この3年間でBao Vietのマーケットシェアは減り続けている。
しかし、Bao Vietの国有比率74％は、新たな戦略投資家となった
住友生命にとって避けられないチャレンジだ。
InfoTV.net 2012年12月20日
しかし、Bao Vietの国有比率74％は、新たな戦略投資家となった
住友生命にとって避けられないチャレンジだ。
保険市場でBao Vietのマーケットシェアは減少を続けている。
日本の会社である住友生命はHSBCからBao Vietの株式18％を買収し、
ベトナムで最も大きな保険会社であるBao Viet第3の大手機関株主となった。
現状で関係各所は取引に関する情報を公開していないが
12月20日の午後には発表が予定されている。住友にはBao Vietを
支援する計画がある。
Bao Vietは1965年に設立されたベトナムの保険会社で
当初の取扱商品は障害保険のみだった。現在、Bao Vietグループでは
生命保険、証券、ファンド管理、銀行、不動産など、多くの営業分野で
活動を展開しており、 6.804兆VNDの資本金によってベトナム証券市場では
7番目の時価総額を保有する企業となった。
だが、2009年からはベトナムの保険市場が低迷したため、グループの業績は
悪化状態を示している。
2009年から2011年まで3年間は連続して保険分野が赤字状態となった。
年初9ヶ月で保険営業の赤字は1,500億VNDに上っており、銀行と財政投資で
利益を減らしている。
Bao Vietの営業成績／出典・保険管理監査局－GAFIN
左から保険営業活動の純利益、銀行活動の純利益、財政活動の純利益、税引き後の利益
ベトナムの障害保険に関する売上のマーケットシェア／出典・Bao Vietの会計報告書－GAFIN
財政省保険管理監査局の統計によると、保険市場におけるBao Vietのシェアは
2008年から連続で減少している。
生命保険と障害保険のシェアは30％から現在の25％まで落ち込んだ。
同社のランクは障害保険市場のみだと１位のままだが、各社との差は
徐々に狭まっており、マーケットシェアは4年間連続で減少し、2011年末現在で
23.7％になった。ベトナムの保険会社はシェアを減少させているが、
外国の保険会社は増加しており、2005年の14.04％が2011年の時点では
35.16％を占める成長を見せた。
生保の分野においてBao Vietはプルデンシャルと同率で2位にランクされ、
他社を大きく引き離している。しかし、この2年で新規加入の売上が減り、
契約継続中の保険料売上もこの3年間で減少している。
ベトナムの新規加入売上に関するマーケットシェア
ベトナムにおける契約継続中の生命保険売上に関するマーケットシェア
出典／保険管理監査局－GAFIN
新たなる戦略投資家に与えられたチャンス
Bao Vietの戦略投資家として同社と関連のあるHSBCは、
保険分野での経験値が高い住友生命に自社のポジションを譲った。
同社はBao Vietと提携することにより、ベトナム市場を中国のように
開発することができる。住友はベトナムで2011年に駐在事務所を設置したため
ベトナムの保険市場については特定の知識を持っている。
ベトナムは人口が多いが、保険市場は発展力と同じく開発が遅れている。
保険監査管理局の統計によると、ベトナムで2011年に支払われた保険料は
一人当たり約53万5,000VNDで、ベトナム人一人の所得に換算すると2％相当。
これはベトナムで保険の加入者が少ない原因となっている。
また、2011年現在に生命保険会社数は14社で、障害保険会社の半分である。
しかし、売上は障害保険の80％に相当する。
ズン首相は年初に「2011年～2020年ベトナム保険市場開発戦略」を認可した。
この中では保険市への参入が奨励されており、企業間で平等な競争環境を整え、
国際社会加盟能力を高めるとしてある。これらの対策は新たに市場参入する
投資家を支援するものと言える。
だが、住友がBao Vietの戦略投資家になった場合、様々なチャレンジと
向き合うことになる。Bao Vietは国有率が74％のため、決定には大株主である
国の認可を得なければならない。
Bao Vietにおける株主の構造：出典／2011年Bao Viet報告書
過去にはHSBCがBao Vietの所有率を25％に上げる計画もあった。
また、Bao Vietは保険以外で不動産、証券、銀行分野にも参入しているため、
メインの分野で良好な業績が達成できていない。
今回、住友生命は3.6億USDを出資し、Bao Vietの株式を61,300VNDで購入する。
これは決して安いとは言い難い。現在、市場でのBao Viet株価は32,300VND。
住友はBao Vietへの投資前に将来のライバルとなるプルデンシャルの実力を
詳細に調査したはずだ。
ベトナム経済は回復したと言えないため、2013年の保険市場は低迷している。
公的な投資資金は削減が続き、経済成長の目標は5.5％に設定された。
多くの専門家は2013年に保険分野の売上成長率が10％前後で推移し、2013年は
3年連続で保険市場の売上が減少すると意見を述べた。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
国家財政監査委員会の統計によると、保険料の売上は年初6ヶ月で
19.645兆VNDに達することが予想されている。そのうち障害保険の売上は
11.513兆VNDで、生命保険は8.132兆VNDに達し、前年の同期と比較して
それぞれ13％と10％の増加を示している。
保険料の成長率は2011年より鈍化している。同年の年初6ヶ月は
障害保険の成長率が28％、生命保険の成長率は16％だった。鈍化の原因は
マクロ経済の不安定な状況に影響を受け、新保険加入者が減ったことである。
財務省保険管理監査局の統計によると、ベトナムでは2011年に57社が
保険営業を展開し、過去10年間の3倍に増加した。また、32社の外国保険会社が
ベトナムに事務所を設置した。
障害保険ではベトナム保険会社がシェア91％を占めている。
外資系保険会社は生保分野でのシェアを握っており、全体の77.8％を占めている。
日本の会社である住友生命はHSBCからBao Vietの株式18％を買収し、
ベトナムで最も大きな保険会社であるBao Viet第3の大手機関株主となった。
現状で関係各所は取引に関する情報を公開していないが
12月20日の午後には発表が予定されている。住友にはBao Vietを
支援する計画がある。
Bao Vietは1965年に設立されたベトナムの保険会社で
当初の取扱商品は障害保険のみだった。現在、Bao Vietグループでは
生命保険、証券、ファンド管理、銀行、不動産など、多くの営業分野で
活動を展開しており、 6.804兆VNDの資本金によってベトナム証券市場では
7番目の時価総額を保有する企業となった。
だが、2009年からはベトナムの保険市場が低迷したため、グループの業績は
悪化状態を示している。
2009年から2011年まで3年間は連続して保険分野が赤字状態となった。
年初9ヶ月で保険営業の赤字は1,500億VNDに上っており、銀行と財政投資で
利益を減らしている。
Bao Vietの営業成績／出典・保険管理監査局－GAFIN
左から保険営業活動の純利益、銀行活動の純利益、財政活動の純利益、税引き後の利益
ベトナムの障害保険に関する売上のマーケットシェア／出典・Bao Vietの会計報告書－GAFIN
財政省保険管理監査局の統計によると、保険市場におけるBao Vietのシェアは
2008年から連続で減少している。
生命保険と障害保険のシェアは30％から現在の25％まで落ち込んだ。
同社のランクは障害保険市場のみだと１位のままだが、各社との差は
徐々に狭まっており、マーケットシェアは4年間連続で減少し、2011年末現在で
23.7％になった。ベトナムの保険会社はシェアを減少させているが、
外国の保険会社は増加しており、2005年の14.04％が2011年の時点では
35.16％を占める成長を見せた。
生保の分野においてBao Vietはプルデンシャルと同率で2位にランクされ、
他社を大きく引き離している。しかし、この2年で新規加入の売上が減り、
契約継続中の保険料売上もこの3年間で減少している。
ベトナムの新規加入売上に関するマーケットシェア
ベトナムにおける契約継続中の生命保険売上に関するマーケットシェア
出典／保険管理監査局－GAFIN
新たなる戦略投資家に与えられたチャンス
Bao Vietの戦略投資家として同社と関連のあるHSBCは、
保険分野での経験値が高い住友生命に自社のポジションを譲った。
同社はBao Vietと提携することにより、ベトナム市場を中国のように
開発することができる。住友はベトナムで2011年に駐在事務所を設置したため
ベトナムの保険市場については特定の知識を持っている。
ベトナムは人口が多いが、保険市場は発展力と同じく開発が遅れている。
保険監査管理局の統計によると、ベトナムで2011年に支払われた保険料は
一人当たり約53万5,000VNDで、ベトナム人一人の所得に換算すると2％相当。
これはベトナムで保険の加入者が少ない原因となっている。
また、2011年現在に生命保険会社数は14社で、障害保険会社の半分である。
しかし、売上は障害保険の80％に相当する。
ズン首相は年初に「2011年～2020年ベトナム保険市場開発戦略」を認可した。
この中では保険市への参入が奨励されており、企業間で平等な競争環境を整え、
国際社会加盟能力を高めるとしてある。これらの対策は新たに市場参入する
投資家を支援するものと言える。
だが、住友がBao Vietの戦略投資家になった場合、様々なチャレンジと
向き合うことになる。Bao Vietは国有率が74％のため、決定には大株主である
国の認可を得なければならない。
Bao Vietにおける株主の構造：出典／2011年Bao Viet報告書
過去にはHSBCがBao Vietの所有率を25％に上げる計画もあった。
また、Bao Vietは保険以外で不動産、証券、銀行分野にも参入しているため、
メインの分野で良好な業績が達成できていない。
今回、住友生命は3.6億USDを出資し、Bao Vietの株式を61,300VNDで購入する。
これは決して安いとは言い難い。現在、市場でのBao Viet株価は32,300VND。
住友はBao Vietへの投資前に将来のライバルとなるプルデンシャルの実力を
詳細に調査したはずだ。
ベトナム経済は回復したと言えないため、2013年の保険市場は低迷している。
公的な投資資金は削減が続き、経済成長の目標は5.5％に設定された。
多くの専門家は2013年に保険分野の売上成長率が10％前後で推移し、2013年は
3年連続で保険市場の売上が減少すると意見を述べた。
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国家財政監査委員会の統計によると、保険料の売上は年初6ヶ月で
19.645兆VNDに達することが予想されている。そのうち障害保険の売上は
11.513兆VNDで、生命保険は8.132兆VNDに達し、前年の同期と比較して
それぞれ13％と10％の増加を示している。
保険料の成長率は2011年より鈍化している。同年の年初6ヶ月は
障害保険の成長率が28％、生命保険の成長率は16％だった。鈍化の原因は
マクロ経済の不安定な状況に影響を受け、新保険加入者が減ったことである。
財務省保険管理監査局の統計によると、ベトナムでは2011年に57社が
保険営業を展開し、過去10年間の3倍に増加した。また、32社の外国保険会社が
ベトナムに事務所を設置した。
障害保険ではベトナム保険会社がシェア91％を占めている。
外資系保険会社は生保分野でのシェアを握っており、全体の77.8％を占めている。
InfoTV.net 2012年12月20日