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ホーム > ベトナム投資メールマガジン > 第210号『 日本企業の中国撤退 ベトナムに福をもたらすか 』(2012/10/09)

ベトナム投資メールマガジン

ブルーチップ・コンサルティングが、発行していた
「ベトナム投資メールマガジン」のバックナンバーです。

第210号『 日本企業の中国撤退 ベトナムに福をもたらすか 』

★ブルーチップ ベトナム投資ニュース★ http://www.bcc-jp.com/member
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 ★目次 10月9日版
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 ▽トップニュース [ 日本企業の中国撤退 ベトナムに福をもたらすか ]
          [ 増加止まらぬ、国営企業の不良社債200兆VND ]
 ▽ヘッドライン  [ 経済・金融,ファンド・不動産・外国企業・政府方針,規則 ]
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///// ベトナムトップニュース ///////////////////////////////////////////////////////

  『 日本企業の中国撤退 ベトナムに福をもたらすか 』
  http://www.bcc-jp.com/member/news/economy/20121008-2308.html(全文)
  
  領土問題に関連するリスクを避けるため、中国進出している多くの日系企業が、
  東南アジア地域への移転を検討するものと見込まれている。
  その中にはベトナムも含まれる。

  投資家たちに、中国からベトナムを含む東南アジア諸国に移動する傾向が広がっている。
  ベトナムの強みは安価な賃金で、中国南部の約半分で済む。
  また、海岸が長いため、貿易活動に便利で国内の輸送費も節約することができる。
  しかし、「繊維・縫製、家具、インテリア等系の産業は、ベトナムに移されるだろう。
  ただ、電気産業、自動車産業等のハイテク産業の移転先になるのは、
  現状難しい。」との意見が強い。

  専門家はハイテク産業の誘致の困難について、
  府政策の煩雑さと対策遅れ、技能の高い人材が少ないこと、
  裾野産業の未発展などの理由を挙げている。
  (中略)
  労働人材について、ベトナムの教育機関から、質の高い人材を探すことは非常に難しい。
  また、企業が人材育成しようにも、失敗する場合が多い。
  理由は、ベトナム労働者は目先の利益にとらわれがちで、
  長期的に技能を高めていくことが難しいのだ。
  日本企業に言わせると、多少の技能や知識を見に付けたとたん、
  給料の高い他の会社に移ってしまう人が多いという。

  また、外国の自動車産業がベトナムに進出しない主な原因は、
  ベトナムの裾野産業が発展しないことである。(続)

  『 増加止まらぬ、国営企業の不良社債200兆VND 』
  http://www.bcc-jp.com/member/business/finance/20121001-2241.html(全文)

  直近の調査によって、国営企業の不良社債が200兆VNDにのぼることが、明らかとなった。
  そのうち、153兆VNDは国営経済グループと国営公社である。

  現在、国全体の不良社債のうち、70%を国営企業が占めており、
  中でも国営経済グループ、国営経済公社が53%を占めている。

  国営企業は優遇金利制度を利用できることから、他の経済セクターより
  多額の借入を起こしている。加えて、国営企業の不良社債の解決は難しい。
  理由は、こうして経済が停滞している時期には、
  国営企業の株式や資産は売れないからである。

  ベトナムの公的債務は徐々にその規模を拡大しており、
  2011年にはGDPの54.8%を占めるまでになっている。
  また、2012年は国家予算が支出超過となる可能性もあるため、
  国営企業セクターを国家予算で支えることは、ますます困難になってうるだろう。


///// ヘッドラインニュース /////////////////////////////////////////////////////////

[[ 経済 ]] http://www.bcc-jp.com/member/news/economy/
  ・膨らむ不良債権 助長する商業銀行の暗躍
   各銀行とも、不良社債を明るみにはしたくない。そのため、各商業銀行とも
   国家銀行に報告した数字と、手元も実際の数字には誤差がある。
   この様な二つの会計システムが存在していることで、
   不良社債の正確な統計ができず、リスク管理ができない状況にある。

  ・IMF 近視眼的緩和政策に警鐘
   Carla氏によると、新興国であるベトナムは、20~30年の長期的政策を実施する必要があり、
   ベトナム経済の回復は、銀行ネットワークの状況に大きく依存する、と語る。
   「現在、不良社債が年初から2倍増となっている。不良社債の解決は最優先課題だ。」

  ・ベトナム人材のメリット、デメリット
   ベトナム人は、平均年齢が若くて勤勉である。世界のベトナム人に対する評価は、
   おおむね好意的だ。だが、新興国として不足している要素も多い。
   2011年、シンガポールは人口500万人にも関わらず、648件の特許を申請している。
   対するベトナムは、人口9,000万人ながら特許はゼロだ。
   理論教育が中心に行われていたベトナムでは、人材の能力が偏っている。

  ・2012年、対日輸出額136億USDの見込み
   今年に入って7月までの日本市場への輸出額は、76億USD近くに達し、
   前年同期比39.31%増となる、とのこと。
   中でも大幅な伸びを見せたのが原油で、輸出額は17.1億USD、前年同期比134.82%増となった。
   繊維・縫製と水産物の輸出額も大幅増が続いている。

  ・アジアの発展国4強入りを果たしたベトナム
   他のアジア諸国と比較すると、ベトナムの競争力は増加傾向にある。
   これはベトナムがWTOを加盟した後で顕著になった。
   だが、ベトナムのインフレがまだ高く、政府の消費を通じて金利を下げ、
   経済成長を促進することができるとも述べている。
   インフレの抑制と貿易赤字の減少が期待通りの結果を出せない場合は
   VNDの立場が弱くなる可能性もある。

  ・Barclays 2012年ベトナムGDP成長率4.8%
  ・日本企業の中国撤退 ベトナムに福をもたらすか
  ・HSBCが切り込む市場回復の傾向
  ・家族経営の大企業
  ・越僑送金、100億~110億USDへ
  ・CPI、脅威の10%超え

[[ 金融・ファンド ]] http://www.bcc-jp.com/member/business/finance/
  ・外国投資家の証券会社保有 50~99%は不可
   外国投資家が所有率を49%以上に上げたい場合、
   50~99%保有することはできず、残りの株式を全て買収して
   所有率を100%に引き上げる必要がある。
   ただ、100%外国投資家所有の証券会社になるためには、
   証券会社は有限会社に変更しなくてはならない。

  ・S&P、ベトナム商業銀行ネットワークを格上げ
   S&Pによると、ベトナムのBICRAを9位に上げた理由は経済的なリスクが
   若干減ったことが評価された結果である。昨年から実施されている政策が
   資金貸付の急成長を改善し、資産価値の安定化が結果に表れた。

  ・増加止まらぬ、国営企業の不良社債200兆VND

[[ 不動産 ]] http://www.bcc-jp.com/member/news/realestate/
  ・空室目立つ 小売スペース
   ハノイ、ホーチミン両市では、最近、小売スペースの空室状況が続いており、
   現在利用されている場所でも、返却される傾向が高まってきているという。
   その理由は、国民の消費が冷え込んでおり、
   店舗を閉鎖せざるを得ない状況が出ているためだ。

[[ 外国企業 ]] http://www.bcc-jp.com/member/business/foreign/
  ・ベトナムの広告市場、80%が外国企業のシェア
   ベトナムで活動する広告会社5,000のうち30社の外国企業。
   これらが80%のシェアを占めている。
   この数字が相対的に計算されたもので、外国の広告会社が全て
   実務を遂行しているわけではなく、ベトナムの下請け会社を利用する場合が多い。

  ・ベトナムの菓子市場にグリコ進出
   日本の江崎グリコとKDC(Kinh Do株式会社)との間で
   ベトナム市場におけるグリコのスナック「Pocky」の
   販売独占権に関する戦略協力合意書が9月25日に締結された。

[[ 政府方針・規則 ]] http://www.bcc-jp.com/member/rule/rule/
  ・FDI校、ベトナム人学生の受け入れ比率を10%~20%に
   政府は9月26日にベトナムの教育分野における外国機関の投資・協力に関する
   規定No. 73を発行した。
   同規定で外国機関はベトナム小中等教育に対する投資が可能となる。
   規定No.73は学生をはじめ、ベトナム駐在外国人学生を対象とする
   小中等教育への投資活動に勧めるものと解釈されている。

  ・外国投資家、越証券会社100%所有に関する規定詳細
   現在国家証券委員会は、ベトナム証券市場への機関投資家、
   個人投資家の参加に関する規定
   (国内証券市場に参加する外国投資家の所有率に関する決定No. 55 の代案)
   を作成中だ。新規定案は、外国投資家が国内証券会社と
   証券投資ファンドの100%所有に関する条件を詳細に掲載している。



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◎編集後記
  古代中国南部にあった楚という国は、一説には当時珍しかった
  鉄製の武器を扱えたことで、強豪国になったと言われています。
  しかしそのために兵略は疎かで、しかも旧弊的な政治体制から抜け出せなかったために、
  最終的には、始皇帝率いる秦に滅ぼされてしまいました。
  いつの世も、周囲の変化を注視し、内部の改革強化をしていくことが、
  時代を乗り切るのに必要な手段である、と感じるお話でした。(森口)
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■ 発行 株式会社ブルーチップ・コンサルティング http://www.bcc-jp.com
■ 編集責任者 森口
■ 編集 斉賀 HIEN
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■ 本メールマガジンバックナンバー http://www.bcc-jp.com/mm/

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